栃木県那須塩原市の地方競馬教養センターで14日、第99期騎手候補生8人が修了記者会見を行った。新型コロナウイルスの感染拡散防止の観点から、全員がマスク姿で臨む異例の光景となったが、12日に晴れて騎手免許試験に合格したばかりの若武者たちが、満面の笑みで将来の夢や希望を語った。
池谷匠翔(18)は、川崎の名トレーナー内田勝義厩舎に所属。父は元体操選手でタレントの池谷直樹で、自身も「跳び箱は13段は飛べます」という身体能力の持ち主。「もっと筋力をつけ、どんな馬にも乗れるようにしたい。将来は川崎の全重賞を勝ちたい」と大きな夢を掲げた。
また、2人の女性ジョッキーも誕生。浦和の小久保智厩舎所属の北島希望(18)は、厩舎実習中に「センチュリオンに乗せてもらいました。乗り心地が良くて、さすがだなと感じました」と、自厩舎でJBCクラシック・交流G13着の一流馬の背を体験。「初年度から重賞に乗りたい」と意気込みを見せた。
深沢杏花(18)は笠松の湯前良人厩舎に所属。中学時代に、水泳の背泳ぎで県大会11位と、ベスト10までもう一歩と活躍。東海地区には宮下瞳、木之前葵と2人の女性騎手がおり、「笠松に乗りにきた木之前さんに、馬の御し方などを相談して、いろいろと教えていただきました」と、先輩とのコミュニケーションもバッチリ。50勝以下の女性騎手に与えられる「(斤量)4キロ減を生かしたい。初年度の目標は30勝」と語った。8人は4月1日から、各競馬場でプロとしての一歩を踏み出す。
【第99期騎手候補生】
北島希望(18)=浦和・小久保智厩舎=
篠谷葵(17)=船橋・佐藤賢二厩舎=
田中洸多(17)=大井・荒井朋弘厩舎=
池谷匠翔(18)=川崎・内田勝義厩舎=
古岡勇樹(19)=川崎・岩本洋厩舎=
魚住謙心(17)=金沢・鋤田誠二厩舎=
深沢杏花(18)=笠松・湯前良人厩舎=
細川智史(20)=名古屋・角田輝也厩舎=