【コスモス賞】亡きマイネル総帥・岡田繁幸さん名付け親のウン中央初挑戦で一発狙う

デビュー戦は大外8番枠から後続を突き放したウン(ゼッケン記載はレース名、ホッカイドウ競馬提供)
デビュー戦は大外8番枠から後続を突き放したウン(ゼッケン記載はレース名、ホッカイドウ競馬提供)

 2歳オープンのコスモス賞(14日、札幌・芝1800メートル)は、ホッカイドウ競馬所属のキタサンブラック産駒ウン(牡2歳、北海道・桜井厩舎)に注目だ。10日は追い切りを門別競馬場の坂路で行い、芝でも通用しそうなシャープな脚さばきを披露。今年3月に亡くなった元生産者で元馬主の岡田繁幸氏の期待が詰まった“忘れ形見”が中央初挑戦を勝利で飾るか。

 “マイネル軍団総帥”の忘れ形見が躍動した。管理する桜井調教師が手綱を執って門別競馬場の坂路(ウッドチップ)を軽快に駆け上がった。単走で3ハロン38秒5―ラスト1ハロン12秒2。「しまい重点でやりました。最後に軽く2発ほどムチを入れただけでしたが、いい反応でした」。今年3月19日に71歳で亡くなった岡田繁幸氏の夫人・美佐子氏が所有するウンの動きに、トレーナーは手応えを口にした。

 ウンの名付け親は生前の繁幸氏だ。現在、川崎競馬の河津厩舎には繁幸氏の愛馬だったエン(牡4歳)が所属しており、南関東で6連勝の快進撃中だ。卓越した相馬眼で競馬界をけん引した繁幸氏がエン(縁)に続き、勝負の世界で重要なファクターであるウン(運)と名付けたことからも、その期待の高さがうかがえる。新馬戦はその期待通り3馬身差の圧勝。前走は9着だったが、「もまれる競馬でしたからね。外めを先行できたら、違ったかもしれません」と桜井調教師は力負けではないと分析した。

 今回は林厩舎からの転厩初戦。それでも桜井調教師自身は騎手時代、北海優駿(門別ダービー)や、JRAの有馬記念にあたる道営記念を勝利した名手だ。札幌競馬で騎乗して白星を挙げた実績もある。札幌コースも熟知するトレーナーが、自らの騎乗で丹念に仕上げてきたのだから侮れない。「跳びが大きいので距離は延びてよさそうですし、キタサンブラックの子なので芝が合わないということはない。スピードもあるし、札幌の芝1800メートルは向いていると思います。今回は少頭数になるようですし、ハナに立てれば」。ホッカイドウ競馬の所属馬が健闘してきたコスモス賞。丹内とのコンビで一発を狙う。(志賀 浩子)

最新記事

さらに表示
ニュース検索
馬トク SNSアカウント
  • X (旧Twitter)
  • facebookページ
  • Instagram
  • LINE公式アカウント
  • Youtubeチャンネル