JRAは10日、2022年度のJRA賞を発表した。無傷の3連勝で朝日杯FSを制したドルチェモア(牡2歳、栗東・須貝尚介厩舎、父ルーラーシップ)が最優秀2歳牡馬に選ばれた(年齢は22年時点の表記)。投票総数288票のうち279票を獲得した。
同馬は母に13年の桜花賞馬アユサンを持つ良血馬。8月の札幌で行われたデビュー戦を3馬身差で鮮やかに逃げ切ると、次戦のサウジアラビアRCでは2番手から上がり最速の脚を繰り出し、重賞初制覇を果たした。1番人気に推された朝日杯FSでも好位追走から粘り強い末脚でダノンタッチダウン、レイベリングの追い上げを封じ込み、G1初タイトルを獲得。無敗での朝日杯FS制覇は、グレード制導入の1984年以降で前年のドウデュースに続く史上17頭目の快挙だった。
現在は放牧に出されているが、今後はクラシック路線も見据えながら、方向性を決めていく方針だ。
須貝調教師「重賞とG1を含む3戦3勝ということで、大変優秀な2歳牡馬に恵まれたことに感謝しています。完成度としてはまだまだで、距離なども含めて未知な面もあります。ただ、すべて違うコースでの3連勝というのは、今の時期としては経験値を積んでいるし、土台もしっかりしていると思います。これから注目される一頭になると思うので、うれしい反面、重圧も感じています。今後に関しては近日中にオーナーサイドと相談のうえ、決める予定です」