遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今年も当コラムをご愛顧よろしくお願いします。
中央競馬は東西各4日間の開催が終了。14日から冬の小倉が開幕し、3場開催となる。地方競馬も元日から熱いレースが繰り広げられ、11日の浦和競馬では、南関東クラシックの登竜門であるニューイヤーCが行われる。年を重ねるにつれ、1年のサイクルが早く感じてくる。4度目の年男を迎えるが、気持ちと体は若さを保って頑張っていきたい。
さて、ディープインパクトが、7頭(海外1頭を含む)しかいないラストクロップの中で、ライトクオンタムがシンザン記念を豪快に差し切り、賞金的に牝馬クラシックの出走を確約した。イギリスではオーギュストロダンが昨秋の2歳G1を制し、この段階で全13世代でG1馬を送り出したことになるが、国内最後となるクラシック挑戦でも、活躍が期待される。その父であるサンデーサイレンスもそうだったように、スーパーサイアーは最後まで輝きを失わない。12年から昨年まで、11年連続リーディングサイアーの座を譲らないディープインパクトの凄さは、23年も感じながらレースを観ることになるだろう。
種牡馬の話題と言えば、先月24日の午前7時頃、欧州G12勝のカラヴァッジオ(牡9歳、父スキャットダディ、母メッコホクテ)が、輸入検疫を終えて繋養先のJBBA静内種馬場に到着した。父のスキャットダディは、アメリカで無敗の3冠馬となったジャスティファイを始め、21頭のG1勝ち馬を含む81頭が重賞勝ち馬となっており、国内でもミスターメロディが19年高松宮記念を制し、21年から種牡馬となっている。
カラヴァッジオは18年からクールモアスタッドで種牡馬入りし、初年度産駒からテネブリズムが2歳G1を制覇するなど、21年欧州ファーストシーズンリーディングサイアーに輝いた。国内でも、アグリ(牡4歳、栗東・安田隆)が六甲アイランドSで3連勝を飾り、オープン入りを果たすなど、スピード競馬の適性を示している。血統を期待され、21年からアメリカのアシュフォードスタッドに移動。ダート主流のアメリカでの産駒が今年、各セールをにぎわせることになるだろう。
スキャットダディの父がヨハネスブルグで、祖父と同じ種馬場(ヨハネスブルグはすでに種牡馬引退、功労馬として余生を送っている)での繋養となった。「ヨハネスの後継馬が欲しかったんですが、海外で残した産駒から再度導入できたことをうれしく思います。サンデー系牝馬での成績は海外でありませんから、ヨハネスがサンデー系牝馬との相性が良かったことも含め、日本での産駒が楽しみです」と遊佐繁基場長。長旅の疲れを癒し、試験種付や種畜検査を行った後、23年の種付けシーズンに備える。種付料は、前払不受胎返還300万円だが、今年に関しては200頭以上の配合申込があり、満口となっている。(競馬ライター)