◆第59回金鯱賞・G2(3月12日、中京・芝2000メートル=1着馬に大阪杯の優先出走権)
フェーングロッテン(牡4歳、栗東・宮本博厩舎、父ブラックタイド)は本命候補の一頭だ。半兄に21年スプリンターズSを制したピクシーナイトがいる良血が、前走の中山金杯(2着)同様の積極策で重賞2勝目をもくろむ。
距離が長かった2走前のG1、菊花賞こそ15着に大敗したが、そこをのぞけば、重賞初制覇のラジオNIKKEI賞のあとは2000メートルの重賞で2戦ともに3着。適距離に戻った中山金杯は先手を奪ってしぶとく粘りを発揮した。記者も本命に推したが、逃げ粘って最後は伸び返そうとする勝負根性も見せ、勝ち馬でその後にハイレベルの中山記念で2着に踏ん張ったラーグルフに、タイム差なしの3着と踏ん張った。宮本調教師も「若干、太りやすいけど太め感なく来ているよ」と好仕上がりをアピール。中京・芝2000メートルは昨年5月の白百合Sを勝った舞台設定でもある。
来週は有馬記念2着のボルドグフーシュを阪神大賞典に送り込む予定の宮本厩舎。春のG1戦線は中距離路線をフェーングロッテン、長距離路線をボルドグフーシュで盛り上げてくれるに違いない。(戸田 和彦)