◆ドバイ・ワールドカップ・G1(3月25日、メイダン競馬場・ダート2000メートル)
野球の次は競馬が世界一だ! ドバイワールドカップデー(25日、メイダン)に出走した日本馬が、侍ジャパンのWBC優勝にも劣らぬ快挙を成し遂げた。ウシュバテソーロは一気の差し脚でワールドC・G1を制し、凱旋門賞・G1(10月1日、パリロンシャン競馬場)挑戦を表明した。松末守司記者が「読み解く」
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ドバイ・ワールドCを制したウシュバテソーロが、凱旋門賞への挑戦を表明した。過去、日本馬が何度も涙をのんだ舞台。カギが馬場適性にあるのは常に言われ続けている。
日本馬が活躍するドバイ、サウジ、香港は日本と同じ人工の競馬場だが、欧州は自然の地形を利用したコース形態でかなりの力を要する。日本とはまったく異質の芝だが、同馬はダートに転向してからパフォーマンスをあげてきた馬。当然、こなせるパワーの下地はある。それに芝も走れるスピードがあるのは大きい。切れる今までの日本馬とは違うアプローチで勝利に近づく可能性はある。
日本馬の強さを見せつけたドバイウィーク。ワールドCに挑戦したパンサラッサは、現地のリモースの執ようなマークにあった。これは日本馬が世界に認められている証拠でもある。大手ブックメーカーも日本馬を1番人気に2頭指名し、週中は海外メディアが日本馬の取材に殺到した。「日本馬が強い」のはもう世界の常識。イクイノックスの会見では、欧州メディアが、米本代表に「次は欧州か?」と質問。世界の中心は日本馬になりつつあるのを実感した1週間だった。