みちのくへ(美浦)

白毛馬のブランシール
白毛馬のブランシール

 こんにちは、坂本です。今週も金曜日まで美浦トレセンに残って取材をしております。

 それにしても先週の宝塚記念ウィークから1週間しか経っていないのに、一気に湿度と気温が上がって今週は夏の本格的な到来を予感させます。先週までは取材後、宿舎に戻ってそのまま休息を取っていましたが、もうシャワーを浴びてからではないととても寝られない状況です。今週から美浦トレセンの平日の調教開始時間が午前5時開始と先週から1時間ほど前倒しされていますが、実にタイムリーな時間変更だとつくづく感じました。

 ちなみにそんななか、真っ白の馬体で涼しげな馬に目を奪われました。それは他のネット記事で出稿した稲垣厩舎のブランシール(牝、父ニューイヤーズデイ)で、祖母シラユキヒメという白毛一族の一頭です。もちろん汗はかいているでしょうが、遠目にはそう見えないのが不思議なところ。せっかくだからと稲垣調教師に取材させていただくと、札幌開催でのデビューを予定しているそうで、思わず北海道の涼しさが恋しくなりました。北の大地は湿度がないぶん、暑くてもカラッとしていますからね。まだ私の札幌出張は先ですけど、本州で頑張ります(苦笑い)。

 それではそろそろ本題へ。まずは国枝厩舎からいきましょう。先週の東京での新馬戦(芝1800メートル)で7着だったルージュスエルテ(牝、父ハーツクライ)は、折り合いに苦労したレース内容でしたね。国枝調教師は「慎重な競馬になってしまった感じで、けっこう力んでしまったからね。能力で負けたわけではないし、次は短いところで」と、仕切り直しを強調。追い切りの好時計で注目を浴びましたが、かみ合わなかった印象です。27日に放牧に出されて、次走は8月13日の新潟未勝利戦(芝1400M)を視野に考えているそうです。

 また良血で注目を集める新馬のクラッチプレイヤー(牡、父ドゥラメンテ)は、夏の福島開催後半でのデビューが視野に入ってきました。6月29日には美浦・Wコースで併せ馬での追い切りを消化して、5ハロン67秒5―11秒5をマークしました。「時計的には頑張っている。来週やってみて、3週目、4週目の感じかな」と、芝1800Mの新馬戦を予定しているそうです。

 この木曜日朝の追い切りで動きが良く見えたのは、サトノフォルテ(牡、父ロードカナロア、母シュンドルボン)でした。5ハロン68秒2―11秒8を馬なりでマークして、古馬相手に先着してみせました。6月22日にゲート試験に合格して、この日が実質1本目のような追い切りでしたので、ここからピッチを上げていくのでしょう。国枝師は「良くなってきたね。馬体の格好から言ったら、マイルまでかな。新潟の頭あたりを考えようかな」と、順調にいけば2回新潟開催でのデビューが視野に入ってきそうです。

 またエリカリーシャン(牝、父エピファネイアは、7月16日の福島新馬戦(牝馬限定、芝1800M)を予定しています。またシンハナーダ(牡、父レイデオロ、シンハディーパ)は、Mデムーロ騎手で7月22日の福島新馬戦(芝1800)で初陣を迎える方向です。

 次は畠山厩舎へいきましょう。ヤマタケ先輩、水納記者とのPOGドラフトで「隠し球」に指名したウインマクシマム(牡、父キタサンブラック)ですが、当初は東京開催でのデビューを目指していたものの、ひと頓挫あったため大事をとって仕切り直して、現在は北海道のコスモヴューファームで調整を行っています。畠山調教師に聞くと、「北海道でも元気に休みなく乗れているようです。どんどん攻め馬を進めていって、松岡もタイミングをみて乗りにいくんじゃないかな」と、改めて陣営の期待度が伝わってきました。「場合によっては後半の札幌開催で、ある程度の距離がある新馬戦を目指していけるかも」と、2回札幌開催でデビューの青写真を描いているそうです。個人的には夏の札幌主張で取材できるかもしれないので、そういう意味でも楽しみですね。

 また6月11日の東京の新馬戦で5着だったマイネルガンナー(牡、父ゴールドシップ)は、今週日曜日の福島未勝利戦(芝1800M)にエントリーしています。ちょっと頭が高い面を見せるため、この中間は「引き返し」を着用して走り方を矯正しつつ進めています。畠山師は「前走後も大きなダメージはなく、新馬戦の前と比べても併せ馬で前進気勢が出てきている。上積みはありそうだね」と、上位争いを目指しての前進を期待していました。

 また先週の東京の新馬戦(芝1800M)で3着だったポッドテオ(牡、父ジャングルポケット、母ポッドシルビア)は、7月16日の福島未勝利戦(芝1800M)に続戦で使うそうです。新馬のバイデンテソーロ(牡、父ダノンバラード)は、6月23日にゲート試験に合格。まだ体力強化が必要な感じだそうで、放牧に出してパワーアップを図る方向になりそうとのことでした。

 次は武井厩舎へいきましょう。シラユリ(牝、父ルーラーシップ、母イタリアンホワイト)は、7月8日の福島新馬戦(芝1800M)に向けて調整を進めています。今週は美浦・Wコース単走でびっしりと攻められて5ハロン66秒1―12秒3をマークしています。武井調教師は「普通キャンターでは乗りづらいけど、三浦ジョッキーがずっと乗ってくれて、うまくいい形でコントロールできています。平常心でいければ。体力は十分だし、初戦から勝ち負け」と期待を込めます。伯母に芝の中距離でオープンまで出世したアイスフォーリスなどがいる血統で、母も中距離タイプでしたから、ある程度距離があってよさそうですね。

 キットハナガサク(牝、父キズナ、母メジロスプレンダー)は、7月22日の福島新馬戦(芝1800M)に向かいます。半兄にダートのオープンで2勝を挙げているダノンスプレンダーがいる血統で、叔父には13年の菊花賞2着馬で重賞4勝を挙げたサトノノブレスがいます。また今年の日本ダービー3着馬のハーツコンチェルトの半弟のソウルアンドジャズ(牡、父ブリックスアンドモルタル)は、7月23日の中京新馬戦(芝2000M)に松山騎手で予定しており、徐々にピッチを上げていくようです。すでにシュトラウス(牡、父モーリス)スカイキャンバス(牝、父ファインニードル)と2頭が勝ち上がっており、他の2歳勢も上位争いをするなど好調なステイブルなので、目が離せませんね。

 それでは今日のところはこのへんで。

最新記事

さらに表示
ニュース検索
馬トク SNSアカウント
  • X (旧Twitter)
  • facebookページ
  • Instagram
  • LINE公式アカウント
  • Youtubeチャンネル