こんばんは坂本です。今日は今年初めての福島出張に向かう新幹線のなかからお届けします。
というわけで時間の都合もありますので、いきなり本題へいかせていただきます。まずは奥村武厩舎からいきましょう。今年の厩舎の2歳勢で一番手となるアニマシオン(牡、父ルーラーシップ、母アニマトゥール)が、7月9日の福島新馬戦(芝2000M)にスタンバイしています。早い時期から奥村武調教師が「クラシックに乗せたい」と期待をかけていた一頭で、一族には93年の桜花賞、オークスを制したベガがいます。美浦・Wコースでの1週前追い切りは、ラスト1ハロン11秒8と最後までしっかりと走れていましたが、今週はラスト1ハロン13秒0でフワッとしたようでした。まだ幼い面が課題としたうえで奥村武調教師は「馬自体はすごくいいし、走ってきそう。先週くらいの集中力をもって走ってくれればいいですが、今週はもう少しピリッとしてほしい感じでしたし、使って良くなってきそう」とのことでした。当日のパドックの雰囲気などをチェックしつつ、気持ちひとつで、という印象ですね。
ライジングリーズンの21(牝、父ブリックスアンドモルタル)は、6月30日にゲート試験に合格して、7月4日に放牧に出されました。母は17年のフェアリーSを制して、厩舎に重賞初制覇をもたらしたゆかりの血統です。「乗り出した頃は体質の弱いところがあって、そこから盛り返してこの時期にゲート試験に受かりました。センスはいいですけど、スタートラインが遅かったぶん、もっと体力をつけてですね。馬はいいし、秋だと思います」と、さらに成長を促して秋のデビューを見据えています。
またホウオウパフュームの21(牡、父ロードカナロア)は、小笹芳央オーナーの所有馬で、母もきょうだいも奥村武師が手がけています。7月6日にゲート試験に合格して、「すごくいい馬で、性格もいいですが、子供っぽいのでゲート試験で手こずりました。良くなってきそうだからこそ、焦らずにやっていきたい。体力的にまだまだなので、秋のイメージですね」と、こちらもさらなる成長を期待しています。この2頭も将来性に期待が膨らみますね。
次は鹿戸厩舎にいきましょう。今週の日曜の函館新馬戦(芝1800M)にエントリーしているセットアップ(牡、父デクラレーションオブウォー、母スリーアロー)は、伯父にオープン馬のサトノパンサーがいる血統です。「素直でいい子ですよ。水準くらいに動けている」と、調教の動きも悪くなさそうです。そして来週も2頭がデビューを予定しています。メリージェーン(牝、父ドゥラメンテ、母トゥアーニー)は、7月16日の福島新馬戦(牝馬限定、芝1800M)に三浦騎手で。鹿戸調教師は「前向きで一生懸命な馬。新馬向きで、今週も併せ馬の一番後ろからいって、いい感じだった。いい馬場でやりたいね」と、手応えを口にしていました。
もう一頭はコイヌール(牡、父リオンディーズ、母ウインジュビリー)で、7月15日の福島新馬戦(芝1800M)に同じく三浦騎手でスタンバイしています。祖母に01年のローズSなど重賞4勝を挙げたダイヤモンドビコーがおり、母の父はシンボリクリスエスという、母系はいわゆる“藤沢血統”です。「今週の動きはちょっと渋かったけど、順調にきているし、まあまあいい感じです。もう少し集中してくれるといいですね。距離はもちそう」と、評価していました。
またフォローウィンド(牡、父ドレフォン、母ロッカフラベイビー)は、最終週の7月23日の福島新馬戦(芝2000M)に永野騎手で予定しています。また6月23日にゲート試験に合格したファイアクラッカー(牝、父スワーヴリチャード、母アリスパイレーツ)は、北海道に放牧に出されてデビューに向けて調整を進めていきます。「間に合えば札幌、もしくは秋の中山。適性は芝でいいと思う」と、見通しを語っていました。
三木正浩オーナーのジャスティンローマ(牡、父ドゥラメンテ、母インナーレルム)は、一族に英愛2000ギニーなど欧州でG1を7勝した名馬ロックオブジブラルタルがいる血統馬です。7月7日にゲート試験に合格して、「ゲートを受かったら、1回放牧に出します。もう少し体力が必要だけど、やっぱりいい馬で、楽しみですよ」と、期待度の高さが伝わってきました。
ジャルディナージュの21(牝、父ホッコータルマエ)は、7月1日に入厩してきて、今週の水曜日からゲートの練習を始めています。「ダート向きだと思うけど、今は番組が少ない時期だから、受かってから進めるかどうか考えたい」と、語っていました。
最後に宮田厩舎へいきましょう。まずは今週の日曜日の福島新馬戦(芝2000M)にハットルグリムス(牡、父モーリス、母エルノルテ)がスタンバイしています。宮田調教師は「先週、一杯にやったことで多少の上積みはあるが、まだ芯が入っていなくて、少し使いつつかなという印象です。馬体はすごくいいが、使いきれていない。うまくスタートを決めてくれれば」と現時点で評価しています。素材は良さそうなので、長い目で期待したいところですね。
函館に6月23日に入厩したアドマイヤマツリ(牝、父キタサンブラック、母アドマイヤナイト)は、7月7日に現地でゲート試験に合格しました。「いつ見ても毛づやが良くて、品のある女の子。まだ後ろが緩いですし、合格できれば再度放牧へ」と、さらなる成長を促す方針のようです。
6月23日に入厩したクランプダンス(牝、父ドゥラメンテ、母フロアクラフト)は、6月30日にゲート試験に合格。母のきょうだいには、コントラチェックやバウンスシャッセなど重賞勝ち馬が並ぶ血統馬です。「木曜日に15―15をやって、カン性のきつめの馬という印象がありましたが、日に日に落ち着きが出ている。まだ非力で、ちょっと奥手そうな女の子。今週末に放牧に出て、秋になると思います」と、語っていました。
スカイレディ(牝、父Teofilo、母Indian Skies)は、まずはゲート試験合格を目指しています。「現段階では芝の中距離くらいあってよさそう」と、適性をみています。またソレルビュレット(牡、父Malibu Moon、母Curluck)は、6月30日にゲート試験に合格。7月6日に1本目の併せ馬をWコースで消化しています。「気性的にダートの短いところと思っていましたが、もう少しもちそうです。2歳らしからぬ古馬みたいな馬体で、スピードがありそう。今週末に放牧に出て、秋の東京かな」と、素質を評価していました。
ベゼルファセット(牡、父サトノダイヤモンド、母ダイヤモンドディーバ)は、21年の府中牝馬Sを制したシャドウディーヴァの半弟という血統です。こちらも6月30日にゲート試験に合格して、「芝の中距離以上で、2000M以上あってよさそう。見栄えがしますし、乗り味も良さそう。秋の東京で1800M以上あった方が」と評価して、来週に放牧に出される予定とのことです。
また6月30日に入厩したコナウェリナ(牝、父ミッキーアイル、母コナブリュワーズ)、6月29日に入厩したクーデメイン(牝、父サトノアラジン、母クーデグレイス)も、7月7日にそろってゲート試験に合格しています。秋を見据えた好素材がそろっている印象ですね。
それでは今日のところはこのへんで。