◆第25回チャンピオンズC・G1(12月1日、中京・ダート1800メートル、良)
下半期のダート王決定戦はG1級覇者5頭を含む16頭立てで争われ、1番人気で坂井瑠星騎手騎乗のレモンポップ(牡6歳、美浦・田中博康厩舎、父レモンドロップキッド)が鼻差で逃げ切って、G1級3連勝でラストランを飾った。勝ち時計は、1分50秒1。
連覇達成は、2010、11年(前身のジャパンCダート)のトランセンド以来、2頭目。通算18戦13勝(うち海外2戦0勝)とし、23年フェブラリーS、23&24年南部杯、24年さきたま杯に当レース連覇で、自身のもつダートG1級の現役最多勝利記録を更新する6勝目。連対を外したのは、23年ドバイ・ゴールデンシャヒーン(10着)と今年のサウジC(12着)の海外2戦のみで、国内では23年の根岸Sから負けなしの7連勝だった。
2番人気のウィルソンテソーロ(川田将雅騎手)が差し脚を伸ばして大接戦の2着、3着は内から伸びてきた9番人気のドゥラエレーデ(ライアン・ムーア騎手)だった。昨年の1~3着と同じ決着だった。
田中博康調教師(レモンポップ=1着)「色々な思いがあって、頑張ってくれたことに感謝したいです。ここまで、特に今年は順調にいけていない時期もあった。弱音を吐いたりしたこともありましたけど、背中を押してくれたオーナーの強い一言があって、馬もよく応えてくれた。申し訳ない気持ちと、勝ってくれたことに感謝しています。着差が着差だったんですが、着順が出る前から感動していました。今年のチャンピオンズCは超えられないかと思いましたが、ファンの皆さんに大きな期待をいただいて、1番人気で迎えて、それに応えるだけの能力が際立っていました。状態はよかったです。前走よりも上積みもありました。ただ、気力とか見えない部分での衰えも感じていましたが、あとは信じるのみでした。最後なので思い切った競馬をしようというジョッキーの思いが、1コーナーに入るまでに伝わりました。信じるしかなかった。坂下までは無言で見ていましたが、そこからは熱くなりました。感動のレースをありがとう。スーパーホースですし、色々なことを教えてくれた先生ですね。初めての重賞、G1を取らせてくれて、最後まで教え続けてくれた。今年も去年以上の学びがありました。(最後にかける言葉は?)お疲れさま、ですね。これが最後の追い切りとか、最後の装鞍だとか、スタッフのみんなが嚙みしめて過ごしていました。お疲れさま、ありがとう」