【皐月賞】スプリングS優勝馬、木曜追いで過去最高の状態アピール!気性難でクロワデュノールに完敗したホープフルSの雪辱へ

最後まで集中して駆けたピコチャンブラック(カメラ・荒牧 徹)
最後まで集中して駆けたピコチャンブラック(カメラ・荒牧 徹)

◆皐月賞追い切り(17日・美浦トレセン)

 第85回皐月賞・G1(20日、中山)の出走馬と枠順が17日、確定した。唯一の木曜追いとなったピコチャンブラックは美浦・Wコースで落ち着き十分の走りを披露。馬券はインターネットで18日18時30分から発売される。

 順調さは疑いようがない。ピコチャンブラックはWコースを馬なりのまま5ハロン67秒5―11秒4をマーク。単走でしまい重点という内容は近2走と同じだが、序盤の落ち着き、反応、フットワークの質と全てが高水準で、過去一番の状態をアピールした。手綱を執った石橋も「微調整で動きの確認程度でしたが、順調にきています」と言葉に力を込めた。

 大敗を糧に強さを増した。初のG1挑戦だったホープフルSは3番人気に支持されるも13着。調整段階から気性面の難しさを見せ、レースで走る気を失ってしまった。上原佑調教師は「もともとあった精神的なもろさが出てしまった。厩舎としての反省点です。あれがあったからこそ、方向性を変えてやってこられた」。悔しさをバネに、ハミの工夫や普段からのアプローチを変更。スプリングS(1着)での立て直しに成功した。

 身体能力は折り紙付きだ。鞍上が「新馬戦前の追い切りからすごく能力を感じた」と振り返れば、トレーナーも「今回も相手は強いですが、レースでのびのびと走れれば自ずと結果はついてくると思っています」と自信たっぷり。打倒クロワデュノールへ、しっかりと照準を合わせてきた。

 手にした9番枠は東京で行われた56年のヘキラク以来、68年も勝ち馬が出ていない。それでもトレーナーは「欲を言えばもう少し外が良かったですが、この枠なら問題ないです」と前向きに受け止めた。厩舎のたゆまぬ努力でポテンシャルが花開いた今なら、歴史の扉は重くないだろう。(角田 晨)

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