【池添謙一のKen to 1特別版】まだまだ強くなるサンライズアースと盾取りへ

サンライズアースと池添謙一騎手
サンライズアースと池添謙一騎手

 今週はサンライズアースと天皇賞・春に挑みます。阪神大賞典を6馬身差で圧勝。ファンの皆さんも注目されると思いますが、僕自身も今年の飛躍を楽しみにしていた一頭。期待を持ってレースに臨みます。

 前走は強かった。そのひと言に尽きます。格上挑戦でも、力は通用すると手応えを持って臨んだ一戦。それにしても、あそこまで離して勝つとは…。想像以上でした。

 序盤はハナに立って物見。油断できない道中でした。ただ、2周目でマコトヴェリーキーが先頭になってからは、集中できての追走に。4コーナーで仕掛けての反応も良く、持ち味の長くいい脚を使って最後まで力強かった。本番へ楽しみが膨らむ内容でした。

 初めてコンビを組んだ昨年の日本ダービーで、長距離適性を感じました。向こう正面からまくり気味にロングスパートを仕掛ける粗削りなレースにもかかわらず、直線もしぶとく踏ん張って4着。レース後、すぐに菊花賞を意識したほど豊富なスタミナを見せてくれました。残念ながら体調が整わずクラシック最終戦には出走できませんでしたが、3000メートルの前走で本領発揮。まだ幼さを残しているのも、裏を返せば伸びしろがあるということ。まだまだ強くなるはずです。

 状態面にも不安はありません。23日の1週前追い切りに騎乗し、栗東・坂路で53秒9―12秒5。後半の重い馬場でも十分に動けていました。しっかりやったことで、さらに状態も上がってきそう。器用なタイプではないので、どのようにレースを組み立てるかは、枠順が確定してからしっかり考えたいと思います。

 天皇賞・春を振り返れば、16年のカレンミロティックは本当に惜しかった。キタサンブラックをマークする形でうまくレースを運べて、直線では一度先頭。首くらい前に出たので、正直「勝った」と思ったところで、キタサンに差し返されて4センチ差。あの悔しさは今も忘れられません。

 天皇賞は秋(11度騎乗)を含めても勝ったことがありません。8大競走で勝ったことがないのは天皇賞だけ。もちろん、自分の記録よりも、サンライズアースをG1馬にしてあげたい気持ちが強い。今後への夢が広がるようなレースを。そして、最高の結果を残せるように全力を尽くしますので応援してください。(JRA騎手)

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