
◆第32回函館スプリントステークス・G3(6月14日、函館競馬場・芝1200メートル)
北海道シリーズの幕開けを飾るスプリント重賞は、適性抜群のモリノドリーム(牝6歳、美浦・鹿戸雄一厩舎、父モーリス)に注目したい。5勝全てが函館、札幌の芝1200メートルという徹底的な洋芝巧者。昨年のキーンランドCで4着だったが、勝ったのはのちに高松宮記念を勝つサトノレーヴ。今や現役最強スプリンターとなった相手に0秒3秒差なら、十分に力を示したと言っていいだろう。
その後3戦は結果が出ていないが、前走の愛知杯はスタート後で挟まれる不利がありながらも直線はいい伸びを見せていた。最後で脚が鈍り7着に敗れた内容を見るに、やはり坂のあるコースで1400メートルは少し長かった印象だ。実績ある舞台に替わる今回は上位争いが期待できる。
1週前追い切りは美浦・坂路で54秒3―12秒0をマーク。雨上がりで重たかった馬場を思えば優秀な時計で、フットワークも軽快。状態面は言うことない。鹿戸調教師も「体調は良さそうだし、スムーズなら重賞でも十分戦えると思う」と確かな自信をのぞかせた。穴党が注目すべき、まさに人気の盲点といえる1頭だ。