
こんにちは、坂本です。今日も美浦トレセンからお届けしています。
さて、今朝はあいにくの雨模様のなかでの取材でしたが、すでにネット記事で配信しているように国枝厩舎の白毛馬ハヤヤッコが美浦トレセンに別れを告げました。前走の目黒記念のレース中に故障してしまい、現役引退が決まりましたが、国枝調教師に言われれば「脚元を保護して普通に生活できている」というのは何よりでした。
レース後には無事を祈るファンの方々からのファンレターやお守りなどがたくさん届き、私も見せてもらいましたが、いかにファンから愛されているかが伝わってきました。昭和の第一次競馬ブームの時代は「ハイセイコー様」だけでファンレターが厩舎に届いたという逸話を何かで読んだことがありますが、それには及ばなくても、このデジタル全盛の時代だからこそ心のこもった手紙の良さが胸に染みましたね。いずれにせよ“第二の馬生”に幸あれという気持ちです。
そんなところで本題へいきましょう。まずは先週の新馬戦の振り返りからで6月7日の東京・新馬戦(芝1600M)は、2番人気の堀厩舎のディバインウインド(牡、父スワーヴリチャード、母ストロベリームーン)が快勝。日曜日の東京・新馬戦(芝1800M)もダノンヒストリー(牡、父エピファネイア、母コーステッド)が制したように、3回東京開催の堀厩舎はめっぽう強いですね。これには脱帽するしかありません。
ただ、芝1600Mでプッシュした宮田厩舎のゾロアストロ(牡、父モーリス、母アルミレーナ)は、負けて強しの内容で悲観することはないと思います。スタートで大きく出遅れてしまいましたが、徐々に位置取りを上げていき、直線では馬群をさばいて2着にまで追い上げました。スローの瞬発力勝負で、さすがに位置取りの差が出た形でしたが、この上位2頭は強かったですね。宮田調教師は「負けてしまったのは申し訳ないですが、能力があるのは十分に分かりました。この後は放牧に出して、新潟開催あたりに備えることになると思います」と、手応えはつかめた様子。次こそはと期待します。
このまま宮田厩舎の話題にいきますと、ワールドブレイヴ(牡、父ワールドプレミア、母リブエターナル)は、6月5日に函館でゲート試験に合格。来週には放牧に出されて、デビューに備えていくそうです。19年の菊花賞、21年の天皇賞・春を勝った新種牡馬ワールドプレミアの初年度産駒で、伯母カホマックスは短距離でオープンまで出世しています。宮田師は「中距離ぐらいだと思います。北海道の芝1800、ダート1700あたりが候補になると思います」と評価していました。
グリオンヴール(牡、父エピファネイア、母イーデンキー)は、6月5日に美浦でゲート試験に合格。こちらも放牧に出して、デビューに向けて乗り込んでいくそうです。19年のジュライCなど英G1を2勝したテンソヴリンズを伯父に持つ血統で、母の2番子になりますね。こちらについて指揮官は「すごく動きが軽くていい馬です。マイル前後になるかなと思います」と、なかなかトーンは高かったですよ。
そしてアンデルストープ(牝、父インディチャンプ、母ダンシングクイーン)も、6月5日に美浦でゲート試験に合格。22年の中山牝馬Sを制したクリノプレミアムの半妹という血統です。こちらも放牧に出してデビューに備えていきますが、こちらも素材は良さそうです。宮田師は「バネがあって筋肉が柔らかいです。こちらもいい馬です。1600くらいからのイメージです」と評価していました。いずれも血統的に興味が沸く馬ばかりですね。
それでは今日のところはこのへんで。
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