【宝塚記念】武豊騎手&石橋守調教師&メイショウ松本オーナー 3人の絆でつかんだ勝利

松本オーナー(中)と手をつないで喜ぶ武豊(左)と石橋調教師
松本オーナー(中)と手をつないで喜ぶ武豊(左)と石橋調教師

◆第66回宝塚記念・G1(6月15日、阪神・芝2200メートル、稍重)

 春のグランプリ、第66回宝塚記念・G1は15日、阪神競馬場で行われ、7番人気のメイショウタバルが逃げ切ってG1初制覇を飾った。武豊騎手=栗東・フリー=はディープインパクトで制した06年以来、19年ぶりとなる5勝目。歴代最多V記録と、56歳3か月1日で同レース最年長勝利記録をともに更新した。石橋守調教師(58)=栗東=にとってはG1初勝利。

 懐かしい記憶がよみがえった。武豊が松本好雄オーナーとのコンビでG1を勝ったのはメイショウサムソンに騎乗した07年天皇賞・秋以来。このレースは胸に強い決意を秘めていた。「プレッシャーがあったね。結果を出すしかなかったから」

 騎手時代の石橋調教師から乗り替わりで挑んだ一戦だった。凱旋門賞参戦を見据えた決断。松本オーナーは「豊ちゃんで行こうと思っている」と直接告げるため、事前に食事の席を設けていた。その場で石橋師は「頑張れよ」と激励。その年の夏に流行した馬インフルエンザで国内路線に変更したが、それぞれの気遣いに触れ、絆がさらに深まった。

 この日のレース後、松本オーナーは「夢みたいですね。石橋さんと豊さんで。出来すぎですね」と感慨深げに語った。あの07年も左の拳を強く握りしめ、馬上で喜びを体現するレジェンドの姿。止まっていた時計の針が再び動き始めた。

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