ベールを脱ぐ(美浦)

アロンズロッド
アロンズロッド

 こんばんは、坂本です。今日は週末まで居残りの美浦トレセンからお届けします。

 さて、世間の流行から何周遅れか分かりませんが、ようやく最近になって会員制の動画サイトにはまっております。特に某Nフリックスは定番の映画やドラマ、アニメなどが見られるほか、オリジナルで製作した海外の歴史などを扱った作品が面白いですね。オスマン帝国の隆盛やロマノフ王朝の最期を描いたものなど、テーマは多岐にわたり、これまた視聴傾向からドンピシャの作品を次々とオススメしてくるのでキリがありません(苦笑い)。旧約聖書にあるモーセの生涯を描いた作品も見ましたが、モーセのお兄さんはアロンという名前だったことを知り、「なるほど、それでアロンズロッドか…」と勉強にもなりましたよ。

 それではそんなところで本題へいきましょう。もちろん国枝厩舎のアロンズロッド(牡、父エピファネイア)からで、ご存じの通り名牝アーモンドアイの初子は5月2日に美浦へ初めて入厩しました。まずはゲート試験合格を目指して、その後は放牧先で乗り込み、夏の新潟開催でのデビューという青写真だそうです。国枝調教師は「健康そうで、輸送も問題なくやって来られたのでよかった」とホッとした様子。さっそく3日には馬場入りして、軽めの運動メニューをこなし、とにかく順調にいってほしいものです。

 また同じ2日にはナクライト(牡、父アドマイヤマーズ、母スカイダイヤモンズ)も入厩してきました。母はアメリカのダート重賞の勝ち馬で、大きな流星にシャドーロールが映えていました。アロンズロッドと比較して国枝師は「こっちの方が気持ちが入っていて、いかにも2歳という感じだね」と評価。適性については「マイルくらいかな」という見立てですが、こちらもまずはゲート試験合格を目指します。

 そして3歳勢も有力馬が続々と帰厩してきています。デビュー3連勝でスプリングSを制したシックスペンス(牡、父キズナ)は、5月1日に帰厩。日本ダービー(5月26日、東京)の鞍上は、川田騎手に決まりました。そして桜花賞馬の【ステレンボッシュ(牝、父エピファネイア)は、5月3日に帰厩。2冠がかかるオークス(5月19日、東京)に向けて、やはり順調にいってほしいものです。

 次は奥村武厩舎にいきましょう。2歳馬がたくさん入ってきていますね。カラマティアノス(牡、父レイデオロ、母ダンサール)は、4月25日にゲート試験に合格。祖母バラダセールで、母のきょうだいにはサトノフラッグやサトノレイナスといった活躍馬がいる筋の通った血統馬です。奥村武調教師は「バネのいい馬です。ちょっと真面目すぎるかなというところはあるけど、すべてにおいて前向きに思えます」と評価。夏の新潟、また秋の中山などでのデビューを見据えて、放牧先で乗り込まれていくことになるでしょう。

 バレドラパン(牝、父モーリス、母クードラパン)は、母が芝のマイル以下で4勝をマーク。伯父には17年の京成杯AHを勝ったグランシルクがいる血統です。4月25日にゲート試験に合格後、左トモ(後肢)に外傷を負ってしまったそうで、今週末に放牧に出る予定だそうです。

 ショウナンサムデイ(牝、父サートゥルナーリア、母ショウナンパンドラ)は、なかなか魅力的な血統背景を持つ一頭です。新種牡馬として注目を集める父はもちろん、母は15年のジャパンCの勝ち馬です。以前の取材では「晩成タイプ」という話を聞いていましたが、「動かしていってもバネがあって、しなやかでいい動き。性格的にまだ若いので、あまりせかさないように。問題なくいければ、夏にも使えそう」とのことでした。

 プレシャスライフの22(牡、父サトノダイヤモンド)も、4月25日にゲート試験に合格しています。近親には21年の阪神JFを制したサークルオブライフなど活躍馬が多い血統ですね。奥村武師は「調教ですごく軽快に動けていて、それでいてバランスが取れている。距離があった方がいいので、秋競馬を待ってのデビューになると思います。すごくいい馬なので、大事にしていきたい」と、期待度が伝わってきました。

 メドゥシアナの22(牝、父サンダースノー)は、父の血統からダート色が強い印象ですが、手先の軽い走りをするそうで、芝でもという感じだそうです。奥村武師は「行儀のいい子で、すぐにゲートを受かりそう。素直な性格で期待できます」と好感触でしたよ。

 それでは今日のところはこのへんで。

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