◆香港国際競走追い切り(5日・シャティン競馬場)
日本調教馬5頭が5日、香港のシャティン競馬場で追い切った。カップに出走するサングレーザーはラスト2ハロンは22秒4と抜群の伸びを披露。絶好の仕上がりをアピールした。
角馬場で体をほぐしたあと、芝コースに入ったサングレーザー。浅見助手を背にしての単走追いは4ハロンからリラックスして入ったが、ラスト2ハロンで軽く促されると、余力十分に22秒4。勢いよく駆け抜ける姿は、地元の香港ジョッキークラブの関係者が驚きの声を上げるほどの迫力だった。
香港入り後も順調にきているのは、3年連続での札幌遠征の経験が生きている。「順調ですね。調子はいいですし、札幌と同じように調整できていますからね」と浅見助手は納得の表情。滞在競馬での調整法が馬に身についていることで、初めての海外でも狂いない調整が続けられている。
「(輸送で)大きく体重が減ることもなかったですし、今も体重をキープできています」。日本国内ではあと一歩届いていないG1タイトルが、確かに視界に入っている。
<ディアドラをルメール絶賛>
カップで昨年の秋華賞以来のG1制覇を狙う4歳牝馬ディアドラは芝コースで5ハロンから追って、4ハロン51秒4、2ハロン23秒2をマーク。手綱を執ったルメールは「フットワークが軽くて、手応えは抜群。とてもいい状態」と合格点をつけた。込山助手も「こちらの芝が合っていますね」と手応え。あす7日にスクーリングを行って態勢を整える。
<ワーザー回避 右前脚を故障>
香港カップの有力馬の一頭だった地元のワーザー(セン7歳、香港・ムーア厩舎)が右前脚の故障のため、同レースを回避することが5日決まった。
同馬は14年にニュージーランドでデビュー。香港移籍後、16年の香港ダービーを制すと、同年のクイーンエリザベス2世C、17年香港ゴールドC、チャンピオンズ&チャターCとG1を3勝。今年6月に香港移籍後は初めての海外遠征となった宝塚記念で、10番人気ながらミッキーロケットの2着に入っていた。この秋2戦は〈7〉〈3〉着だったが、宝塚記念以来となるヒュー・ボウマン騎手(38)=オーストラリア=とのコンビで臨む予定だった香港Cで復活を狙っていた。なお、これで同レースは9頭立てとなる見込みで、日本からはサングレーザー、ステファノス、ディアドラの3頭が出走する。