佐賀競馬の新設重賞、創刊150周年記念・報知新聞社杯「第1回九州クラウン」(ダート1400メートル)はあす13日、第9Rで佐賀のスピード自慢11頭が覇を競う。令和3年度の古馬短距離重賞を締めくくる頂上決戦。主役は重賞8勝を誇るミスカゴシマ。距離適性で持ち味のスピードで圧倒する。末脚鋭いタガノキトピロが相手筆頭か。スーパースナッズ、ロトヴィグラス、データヴァリューらも重賞初制覇に意欲満々だ。
断然の重賞実績を誇るミスカゴシマが主役を演じる。九州ジュニアチャンピオンで重賞初制覇。3歳時には佐賀皐月賞など3歳の重賞を4勝、吉野ヶ里記念では好位追走から力強く抜け出して古馬一線級を撃破し、早くも佐賀代表馬の仲間入りを果たした。
昨年は勝ちきれない時期も続いたが、7月の吉野ヶ里記念で末脚を伸ばして大会連覇を達成。続く名古屋の秋桜賞、園田の兵庫クイーンカップは結果を出せなかった。だが控える競馬から攻める競馬に軌道修正。それが奏功し、準重賞の有明海賞を圧勝。ウインターチャンピオンも快勝して完全復活ののろしを上げた。
今年はゴールドスプリントで3着。前走の球磨川特別は会心の勝利を飾った。約40日ぶりの実戦となるが、中間も乗り込まれて上々の仕上がり。平山調教師も「順調に来ていますよ。いつも通りの競馬をしてくれれば」と自信をのぞかせる。積極果敢な攻めで重賞9度目の制覇に挑む。
タガノキトピロはJRA1勝で佐賀転入後は13戦10勝、2着1回。3走前のウインターチャンピオンはゴール直前でミスカゴシマを半馬身差まで追い上げた末脚は特筆もの。続く福寿草賞、準重賞の唐津湾賞も快勝して動きは軽快。位置取りは問わずに自在に攻めて重賞初制覇も射程内だ。
スーパースナッズは大井、高知で13勝を挙げて佐賀入り。初戦のポインセチア賞は圧勝したが、ウインターチャンピオンは6着惜敗。だが、その後は4連勝で、前走の嘉瀬川賞は2着に粘った。2度目の重賞挑戦だが、マイペース駆けに持ち込めば見せ場を作る。
ロトヴィグラス、データヴァリューも軽視はできない。ロトヴィグラスは3走前のゴールドスプリントでミスカゴシマを抑えて2着と健闘した。逃げピッチ上げて押し切りもある。データヴァリューは前々走の唐津湾賞で2着、前走の嘉瀬川賞ではスーパースナッズを制して1着と気配は上向き。押さえは必要だろう。