JRAは8日、令和5年度の新規調教師試験の合格者を発表し、現役ジョッキーの福永祐一騎手=栗東・フリー=ら計7人が合格した。滋賀・栗東トレセン内で会見に臨んだ福永騎手は「大変うれしく思いますし、いよいよなんだとわくわくしています」と新たなステージでの活躍を見据えた。
福永騎手は「天才」と呼ばれた福永洋一元騎手の息子で、1996年にデビュー。3月2日の中京2Rのマルブツブレベストで初騎乗初勝利をマークすると53勝をマークし、最多勝利新人騎手を獲得。13年には131勝で最多勝利騎手に輝くなど、ここまで歴代4位のJRA通算2613勝。重賞はワグネリアン(2018年)、3冠馬コントレイル(2020年)、シャフリヤール(2021年)による日本ダービー3勝を含むG1・34勝、通算159勝をマークしている。
「競走馬の魅力に魅せられて、変化していく過程をそばで体感しているうちに、もっと一頭の馬に深く関わりたい。責任を持ってその馬の馬生を豊かにする作業をしたい、という気持ちにかられた」と調教師への転身の理由を明かした。目標にしているレース、調教師の具体名などは挙げなかったが、「馬にとってベストの選択ができる調教師でありたいと思います」と第2のホースマン人生の目標を掲げた。
今後、現役の騎手としては来年2月末までで、それ以降は厩舎開業まで技術調教師として研さんすることになる。