13日は川崎競馬場で、2歳ダート王を決める全日本2歳優駿(交流G1)が行われる。新種牡馬の産駒はイーグルノワール(父ブリックスアンドモルタル)、サントノーレ(父エピカリス)、ヌートバー(父アドミラブル)の3頭が出走する。
ブリックスアンドモルタルは、5歳時にG15勝を含む6戦全勝で米年度代表馬に輝いた。中央競馬で行われた世代最初の新馬を逃げ切ったテラメリタから、11日現在で12頭(うち地方が2頭)が勝ち上がっている。ゴンバデカーブース(牡2歳、美浦・堀宜行厩舎)がサウジアラビアロイヤルCを鮮やかに差し切り、産駒初の重賞ウィナーとなり、ホープフルSで2歳王者を目指している。
そして、イーグルノワールはダート転向後に3連勝で兵庫ジュニアグランプリを制覇。芝ダートともに重賞ウィナーを送り出し、新種牡馬リーディングではスワーヴリチャード、モーニンに次ぐ3位に健闘している。出走回数は141回と、スワーヴリチャード(160回)やモーニン(350回)より少ない状況で、スワーヴリチャードとは約1億円、モーニンとは僅か約130万円の差。ビッグレースの出走を控えているブリックスアンドモルタルは、リーディングを狙える位置にいる。
米芝チャンピオンホースから、ダート王者を狙える逸材も登場したブリックスアンドモルタル。2世代目は、初年度産駒より22頭多い血統登録が行われている。繁殖牝馬の質から、地方競馬でのデビューが少ないものの、地方のダートで重賞ウィナーが登場したことから、あらゆるカテゴリーでの可能性を見出した。JBC2歳優駿を圧巻のパフォーマンスで優勝したフォーエバーヤング(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)との対戦で、イーグルノワールが器用さを武器に重賞連勝を目指す。(競馬ライター)