【フローラS】クリスマスパレードはトップスピード近くでも我慢利く「優等生」 加藤士調教師「理想通りのいい調教」

操縦性の高さを披露したクリスマスパレード(右)
操縦性の高さを披露したクリスマスパレード(右)

◆第59回フローラS・G2(4月21日、東京競馬場・芝2000メートル=2着までにオークスの優先出走権)追い切り=17日、美浦トレセン

 オークス(5月19日、東京)トライアルの第59回フローラS・G2(同、東京・芝2000メートル=2着までに優先出走権)は、無傷3連勝を狙うクリスマスパレードを浅子祐貴記者が「見た」。

 クリスマスパレードの最終追い切りは美浦・Wコースでの併せ馬。直線で一度前に出てすぐ、手綱をがっちり抑えられた。僚馬が並ぶのを待ったのだろうと思いつつ、我慢ができず前に出てしまったのでは? と疑問も残った。

 加藤士調教師の発言に注目したが、開口一番「理想通りのいい調教でした」と、記者の不安を打ち消す言葉が返ってきた。一度ギアが入った馬を制御するのは困難。私自身もかつて牧場に勤務しており、調教に携わった時は何度も痛い目に遭った。ただ、見方を変えれば、トップスピードに近い形になりながらも我慢が利く操縦性の高さを示したと捉えられる。手綱を放すと瞬く間に相手を置き去りにする加速。トレーナーが胸を張っていた通り、内容の濃い調教だったと納得した。

 レースではコントロールが利く優等生で、デビュー2連勝中。見慣れない形の調教に戸惑ったが、この厩舎は旺盛な探究心で高みを目指している。開業当初からベースづくり、プール調整などのさまざまな取り組みが形になりつつある加藤士厩舎。先週の皐月賞ではコスモキュランダが2着と好走した。無傷での初タイトル獲得へ、視界は明るいとみている。(浅子 祐貴)

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