女性騎手史上2人目の100勝達成した「まなみん」充実の4年目は「本当に幸せな人生を送れています」

勢いに乗って4年目の夏を過ごしている永島(カメラ・高橋 由二)
勢いに乗って4年目の夏を過ごしている永島(カメラ・高橋 由二)
アリスヴェリテでマーメイドSを制した永島
アリスヴェリテでマーメイドSを制した永島

 女性騎手史上2人目のJRA通算100勝を達成した永島まなみ騎手(21)=栗東・高橋康厩舎=。JRA女性騎手3人目となる重賞初制覇も成し遂げ、いま最も勢いに乗る一人。4年目の夏を迎えた21歳が感じている思いとは―。「夏の自由研究」女性ジョッキー編でじっくり話を聞いた。(取材・構成、山下 優)

 今月6日に、女性騎手2人目のJRA通算100勝を達成し、小倉競馬最終日にはターフ賞も受賞した永島。一見、ここまでは順調なようにみえるが、口をつくのは飽くなき向上心だ。

 「全く満足していません。もっと勝ち切れたと思うレースや、上の着順を取れたレースもたくさんありました。重賞は取らせてもらいましたが、もっと頑張らないと、という気持ちが強いです」

 昨年は自己最多の50勝をマーク。今年はここまで25勝で、ややペースは遅いものの、2歳世代の新馬戦を4勝、ひまわり賞でも大外一気の追い込みで勝利と、印象的な活躍が光る。何と言っても6月のマーメイドSでの重賞制覇が上半期のハイライト。はにかみながら笑顔で振り返る。

 「すごくうれしかったですね。以前から重賞を勝ちたいと思っていましたし、アリスヴェリテも頑張ってくれたから勝つことができました。ものすごい数(約120通)のお祝いのラインが来ました」

 騎乗依頼を受けたのはレースの2週間ほど前。当日に初めてまたがったが、何度も同じレースに乗っていたこともあり、イメージはできていた。1000メートルを58秒3で飛ばしたが、戦法に迷いはなかった。

 「行きっぷりのいい馬だなといつも思っていました。横山(典弘)さんから教えていただいた『その馬のベストのレースをすること』を心がけて乗りました」

 シンプルでも奥が深い名手の助言と、50キロのハンデを生かす好騎乗。人馬ともに重賞初Vを決め、また一つ成長の階段を上ったのは間違いない。ただ、重賞を勝ったからと言ってやるべきことは変わらない。以前から一勝一勝の積み重ねが大事と語ってきたことの証しが、通算100勝だった。

 「早く達成したいと思っていました。これまで支えてくれた両親や、師匠の高橋(康)先生、自厩舎のみんなが応援してくれて、私は結果で返すしかないので。もっと勝てるように頑張っていきたいです」

 2歳世代での新馬戦4勝は、現3歳世代の新馬戦3勝をすでに超えた。信頼度も関係者の間で増している。5歳の頃から夢見ていたジョッキー生活。4年目の「まなみん」は、充実の夏を駆け抜けている。

 「本当に幸せな人生を送れています。デビューから皆さんがたくさん乗せてくれたからこそ、今がある。感謝の心を持って乗っていきたいです」

絶叫系大好きな「まなみん」挑戦したいことはバンジージャンプ!

 一日の調教が終わると、多くのカメラマンが永島騎手のもとを訪れる。私の取材も含め、嫌な顔をせずに常に笑顔で応じている姿をみると、プロの騎手として着実に成長していると感じる。

 挑戦したいことを聞くと「バンジージャンプ! 私、絶叫系が大好きなんですよ」と答えが返ってきた。また、マイブームは「韓国ドラマをみながら、家でゴロゴロすること」だという。いい意味でジョッキーっぽくなく、天真らんまんなところが、彼女の魅力なのだろう。

 とは言え、レースで負けた後の悔しがる表情は勝負師そのもの。ただ、「まなみん」には自厩舎の馬でなくても、勝てば笑顔で出迎える優しい師匠がついている。これからも自然体で研さんを重ねてほしい。(山下 優)

 ◆永島 まなみ(ながしま・まなみ)2002年10月27日、兵庫県生まれ。21歳。21年3月6日に高橋康之厩舎からデビューし、同14日中京2R(アクイール)でJRA初勝利。24年マーメイドS(アリスヴェリテ)で重賞初勝利。同期の現役騎手に永野、小沢、角田和、古川奈、松本、横山琉。JRA通算103勝。父・太郎さんは園田・姫路競馬の元騎手で調教師。姉のみなみさんがバレットを務めている。159.8センチ、45.4キロ。血液型A。

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