【野路菊S】2億1000万円馬、底知れぬ力でデビュー連勝!川田将雅騎手「軽い反抗期を迎えています」

野路菊Sを制したエリキングと(左から)川田、藤田オーナー、中内田調教師
野路菊Sを制したエリキングと(左から)川田、藤田オーナー、中内田調教師

◆野路菊S・2歳オープン(9月21日、中京競馬場・芝2000メートル、良)

 東西で21日、2歳オープン競走が行われ、ともに圧倒的1番人気に支持された怪物候補が、デビュー2連勝を決めた。中京の野路菊S(芝2000メートル)はウマ娘で知られるサイバーエージェント社長、藤田晋氏が2億1000万円で落札したエリキングが底知れない強さを見せつけた。

 野路菊Sのキズナ産駒エリキングは、ゲート内で頭を振って出遅れ。さらに1コーナーでも鞍上に反抗するような面をみせた。騎乗した川田は「軽い反抗期を迎えています」と厳しい表情で振り返ったが、それもこの馬への期待が大きいからこそ。道中で態勢を整えると、4コーナーでは抜群の手応えで進出。ゴールでは2着馬に半馬身差まで迫られたが、抜かせる気配はなし。現地で観戦した藤田オーナーの前で2連勝を決めた。

 昨年のセレクトセール1歳セッションで2億1000万円で落札された評判馬。中内田調教師も「ジョッキーがうまく誘導してくれた。全体的に一つ一つ幼いですね」と苦笑いしたが、賞金加算に成功して安どの表情を浮かべた。

 素質だけで走っている段階でも、底知れぬ強さ。プラス14キロの馬体重だったが、全く太く見せなかった。「体ももっと成長する予定なので、そうすればさらにいい走りができると思う」と川田。心身が完成すればどんな馬になるのか、今から楽しみだ。(山下 優)

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