◆凱旋門賞・G1(10月6日、仏パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)
9月14日の愛チャンピオンS・G1で3着に健闘したシンエンペラー(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎、父シユーニ)が、現地時間9月27日、滞在しているフランス・シャンティイのエーグル調教場で1週前追い切りを行った。全兄で2020年の凱旋門賞を勝ったソットサスの主戦・Cデムーロ騎手が騎乗し(レースは坂井瑠星騎手)、芝周回コースで併せ馬を消化。併走馬をグイッと突き放し、最後は単走のような形ながら力強く伸びた。
日本で追い切りの動きを確認した矢作調教師は「他がついてこれなくて、単走になったけど、非常によかったと思います」と振り返った。1週前追い切りをCデムーロに依頼したのは愛チャンピオンS(3着)と同じだ。「クリスチャンに頼んだのが、前回との比較が聞きたかったからです。『全然違う。良くなっている』と言ってもらいましたよ」と最高の「答え」をもらい、満足そうにうなずいた。
まだ完璧な状態ではなかった愛チャンピオンSを叩き、確かな上昇曲線を描く愛馬への信頼は日増しに高まっている。「完璧です。満足しています」と力強く締めたトレーナー。万全の仕上がりで、大一番へ挑む。