速攻の予感(美浦)

ゴーゴータカシ
ゴーゴータカシ

 こんにちは、坂本です。今日は東京・両国の会社からお届けします。

 さて、メジャーリーグの開幕フィーバー、そして思わぬ騒動と野球の話題が尽きませんが、日本のプロ野球も来週にはペナントレースの開幕を迎えます。一足早くファームのイースタンとウエスタン・リーグはスタートしており、今週は美浦出張明けに休みがあったので2軍戦を観戦してきました。ヤクルトと日本ハムの試合で、選手名鑑を片手に若手選手をチェック。16年にアマチュア野球担当をやっていた時に、ドラフト会議でプロ入りした選手もちらほら見かけて、懐かしい気持ちになりましたね。

 平日の昼間とあってスタンドは熱心なお客さんばかりでしたが、鳴り物の応援がなく、両軍ベンチからの声が聞こえるのは一興でした。2アウトからヤクルトの並木秀尊外野手が出塁すると、味方ベンチから「2アウト2塁やぞー」とのヤジ。するとすかさず盗塁を決めて、そのシチュエーションにしてみせました。プレーはもちろん、現地で生で見るからこそ聞ける「声出し」の面白さも堪能できましたね。

 前置きはそんなところでそろそろ本題へ。ヤマタケ先輩同様、もうこの時期は3歳と2歳をミックスとなってきます。まずは手塚厩舎からです。サウジアラビアロイヤルC(2着)以来となるボンドガール(牝、父ダイワメジャー)は、相変わらず調教での動きの良さが目を引きます。今週は美浦・Wコースでソールオリエンスと併せて、先行する形からしっかりと食らいついていました。手塚調教師は「ボンドガールに併せ馬をさせたかったし、ソールと併せてつらっと上がってくるくらいでしたからね」と、エンジンの良さを評価していました。ここにきて桜花賞(4月7日、阪神)に出走できる可能性が出てきて、すでに明かしていた方針通りにニュージーランドTも含めて両方に登録するとのことです。これはますます桜の舞台が楽しみになってきましたね。

 2月の東京でデビュー戦を白星を飾ったシュネルラウフェン(牝、父ドゥラメンテ、母セリエンホルデ)は、スイートピーS(4月28日、東京)に向かいます。オークスへの優先出走権を狙う構えですね。G1馬シュネルマイスターの半妹で、タイプは違うそうですが、担当の名畑助手は「素質はかなりのものを感じます。背中の使い方とか、オッと思うところはありますね」と話しています。初戦も能力だけで勝てた印象で、こちらも期待が膨らみます。

 また先週のファルコンSで2着に好走したオーキッドロマンス(牡、父ロジャーバローズ)は、葵S(5月25日、京都)に向かいます。「なかなか人気にならないタイプだけど、次はさすがに人気あるんじゃない」と手塚師は語っていましたが、使いつつ良くなってきたと手応えをつかんでいましたからね。思えばPOG取材でも、デビュー前に「走りそう」と評価していた一頭で、改めて“答え合わせ”をしてハッとさせられます。

 このまま2歳の話題にもいきましょう。今年の一番乗りの2歳馬は、ラストレガシー(牡、父ドゥラメンテ、母リトルモンスター)です。手塚師は「物おじしないいい子。初子だけど、しっかりしている。牧場でも乗り込んできていて、体力はありそう」と評価しており、この時期に入って来られていること自体が順調ぶりと能力を物語ます。このままいけば6月の東京デビューも期待できそうでしょう。またジョイカネラの22(牝、父フランケル)も入厩してきています。母はアルゼンチンの1000ギニーなどを勝ったG1馬で、血統的な魅力がありますね。

 次は武井厩舎の話題にいきましょう。昨年の東京スポーツ杯2歳Sの覇者シュトラウス(牡、父モーリス)は、先週のファルコンSで9着に敗れました。気性面の難しさがあり、最後方からじっくり運ばせる形から、直線は馬群をさばき切れませんでした。それでも暴走するような面はなく、武井調教師は「結果論としては内で詰まったが、我慢して、しまいの脚は使えました。能力があるのは改めて分かりました」と、収穫はあったと説明してくれました。今後はNHKマイルC(5月5日、東京)を基本線にしており、力を出しきれれば本番での逆襲がありそうです。

 またデビュー2連勝で百日草特別を制して、京成杯で2着に好走したアーバンシック(牡、父スワーヴリチャード)は、今週帰厩してきました。次走は予定通り皐月賞(4月14日、中山)へ向かい、こちらも秘める能力は高い一頭でしょう。

 このまま2歳馬の話題にいきましょう。スターウェーブ(牡、父キングマン、母コスモポリタンクイーン)は、23年のセレクトセール1歳馬部門にて3億円で落札されました。さっそく3月20日にゲート試験に合格しています。素質を高く評価している武井師は「繊細なところはありますが、今のところは特に問題なくきています」と、順調ぶりにうなずいていました。

 そしてゴーゴータカシ(牡、父モーリス、母ビップベリンダ)も、すでに入厩して3月20日にゲート試験に合格しています。武井師は「まだ当然、教育しなくちゃいけないところはありますが、能力はありそう」と、期待を込めています。この馬はちょっとマークしておきたい一頭ですよ。

 そしてトリリオンボーイ(牡、父マクフィ、母フィメールモナーク)も入厩してきています。こちらは短距離の芝をイメージしているそうです。

 それでは今日のところはこのへんで。

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