ルーキーの西塚洸二騎手=美浦・鹿戸雄一厩舎=が、4月2日の中山12R・4歳1勝クラス(ダート1200メートル=16頭立て)でフレーズメーカー(牡4歳、美浦・栗田徹厩舎、父ドゥラメンテ)に騎乗して1着となり、デビュー23戦目で待望のJRA初勝利を挙げた。今年デビューの新人で白星を挙げたのは3人目で、関東所属では一番乗りとなった。
3着だった前走に引き続きのコンビで、この日も積極的にハナを奪い、道中は馬のリズムを大事に運んだ。先頭のまま直線を向くと、鞍上の懸命なアクションに応えて脚を伸ばして、最後は2着のトーセンニックに半馬身差をつけて振り切り、初勝利のゴールを駆け抜けた。「前回は頭が真っ白になってしまったので、冷静に落ち着いて、ポジションの判断をできるように意識しました。直線は馬に頑張ってくれと、心から願うばかりでした」と、初々しい笑顔ではにかんだ。
口取り式ではファンや関係者から温かい祝福を受けて、記念撮影では多くの先輩騎手たちがウィナーズサークルに駆けつけた。あいさつでは開口一番、「センキューベリーマッチ! アイムベリーハッピー! 応援ありがとうございました!」と英語をまじえて喜びを表現した18歳。米国生まれで、その半年後から10歳までニュージーランドで過ごした国際派らしく、「(英語でのあいさつは)僕も出身がニュージーランドなので、特色というか、自分の色を出していこうと思っていました」と、アピールを忘れなかった。