◆第167回天皇賞・春・G1(4月30日、京都・芝3200メートル、稍重)
3年ぶりの京都開催となった伝統の一戦は17頭立てで争われ、単勝支持率44・63%で、1・7倍と断然人気となっていた横山和生騎手騎乗のタイトルホルダー(牡5歳、美浦・栗田徹厩舎、父ドゥラメンテ)は、4角で競走を中止した。2020年フィエールマン以来となる史上6頭目の連覇はならなかった。
3コーナーの坂の下りでタイトルホルダーが減速を始めた。本来なら悠然とライバルたちを引き連れて、4コーナーを回ってくるはずのディフェンディングチャンピオンが直線の攻防に加わることなく、大観衆の悲鳴とともに競走を中止した。診断名は右前肢ハ行。「馬は大丈夫そうです。右が少し硬くて、下り坂でばらけたということで…」と管理する栗田調教師は言葉を選んだ。