◆第168回天皇賞・秋・G1(10月29日、東京・芝2000メートル=良)
天皇陛下が11年ぶりに観覧された一戦は現役最高峰の古馬11頭によって争われ、クリストフ・ルメール騎手が手綱を執ったイクイノックス(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎、父キタサンブラック)が単勝オッズ1・3倍の圧倒的1番人気に応えて史上3頭目の連覇と国内外G1・5連勝を達成した。1分55秒2と従来の記録を0秒9上回る驚異的コースレコードV。G1の5連勝は、6連勝のテイエムオペラオーとロードカナロア、5連勝のナリタブライアン、タイキシャトル、アーモンドアイに次ぐ6頭目で、世界ランキング1位の貫禄をまざまざと見せつけた。
史上6頭目の天皇賞・春秋連覇を狙った6番人気のジャスティンパレス(横山武史騎手)が2馬身半差の2着。国内G1初挑戦の3番人気プログノーシス(川田将雅騎手)が4番人気ダノンベルーガ(ジョアン・モレイラ騎手)との3着争いを頭差で制した。4月の大阪杯を制したジャックドールは1年ぶりにコンビを組んだ藤岡佑介騎手の手綱でハナを切ったが、直線で後続全頭にかわされて最下位の11着となった。
藤岡佑介騎手(ジャックドール=11着)「他の出方を見ながらですが向こう正面ではハナへ行くと決めていました。スタートして内から1頭出てきましたがハナを切ることができました。もう少し後ろを離して逃げるイメージでしたがぴったりついて来られてしまいました。馬のフォーム的にもためが利くというよりはハミに乗り気味に走っているところもあって、4コーナーを待たずにバタバタになってしまいました。この速い勝ち時計の中、アグレッシブに行った結果なので仕方ありません」