国内の3歳ダート王を決める第70回東京ダービー・JpnⅠが5日、大井競馬場の2000メートルを舞台に行われる。今年から路線改革が行われ、JRA、全国の地方競馬所属の3歳馬がダート日本一を競う“新生ダート3冠”の第2戦。1冠目の羽田盃を制したアマンテビアンコが戦線離脱したことで、一転して戦国模様となった。JRAのアンモシエラが一歩リードする状況だが、羽田盃には参戦しなかったJRA、南関東以外の地方から未知の強豪が参戦。見応えある激戦を展望した。
紅一点牡馬斬りだ
羽田盃馬アマンテビアンコが骨りゅうで回避したことでV候補に躍り出てきたのがJRAのアンモシエラ。ここ2戦は大井に照準を合わせ、京浜盃、羽田盃で連続2着。羽田盃は逃げて残り400メートルまで先頭を守り、1馬身差に踏ん張った実力馬。紅一点ながら現時点では実績面で一歩リードした存在だ。
その一方で、未対戦の相手が存在する。なかでも最も怖い相手は同じくJRAのラムジェット。目下3連勝中で、前走のユニコーンS・GⅢではスタートでやや置かれたとはいえ、これまでのゲートに比べては上々のスタート。後方から豪快にまくっての勝利はインパクト大だった。しまいの切れも秀逸で、大井は初めてだが、直線の長い外回りへの適性は高そうだ。
他地区も侮れない
他地区勢も侮れない。岩手の怪物フジユージーンが出走を回避したのは残念だが、高知から無敗のシンメデージーが参戦。ここまで6戦6勝。前走は園田の西日本クラシックを制覇。オーシンロクゼロとの無敗対決を制して、遠征競馬にも対応した。大井と同じ“白い砂”の園田での勝利は大きい。
地元地区の南関東では船橋のシシュフォスが筆頭格と言えるだろう。転入初戦のアクアマリンCは逃げ、続くクラウンCは4番手追走からの差しと位置取りは不問。前走の東京湾C(船橋)こそ2着だったが、門別出身で右回りに替わるのは歓迎。距離延長もプラスだ。
また、東京湾Cを制したマコトロクサノホコは機動力抜群。こちらも門別からの転入馬。大井参戦でさらなる躍進の可能性を秘めている。