◆第44回新潟2歳S・G3(8月25日、新潟・芝1600メートル)
トータルクラリティ(牡2歳、栗東・池添学厩舎、父バゴ)の新馬戦(6月16日、京都・芝1600メートル)は現地で取材。粗削りな部分は残しながらも、能力の高さを感じる内容だった。
注目すべきはラスト3ハロン。11秒8―11秒4―10秒9の加速ラップで、メンバー最速の33秒9をマークした。ペースが遅かった前半は頭を上げていたが、4角からは安定。鋭い末脚で、先に抜け出していた2着馬をゴール前でとらえた。レース後、北村友一騎手は「行きたがる面はありましたが、収まって、最後までしぶとく脚を使ってくれました。新馬としては内容の濃いレースができました」と手応えを示していた。
池添調教師も「中身が濃かったです。他馬に抜かれて頭が上がるところはあったけど、しまいは伸びていました。期待しているうちの一頭でしたしね」と評価する。重賞の流れの方が、折り合いはつきやすいだろう。直線の長い新潟に替わり、どんな決め手を見せるか楽しみだ。(水納 愛美)