◆第19回キーンランドC・G3(8月25日、札幌・芝1200メートル)
5億円ホースが帰ってきた。第19回キーンランドC・G3(25日札幌、1着馬にスプリンターズS優先出走権)でオオバンブルマイが1年3か月ぶりに国内のレースに出走する。4月に香港のチャンピオンズマイルで10着後、ここ目標に調整した。「順調。体も少し大きくなった印象でパワーアップしています。1週前の動きも申し分なかった」と吉村調教師。14日に栗東・CWコースで6ハロン81秒4―11秒3を出した動きに表情も明るい。
昨秋は豪州の高額賞金レース、ゴールデンイーグルを勝ち、約5億円を獲得。一躍、注目を集める存在になった。その後は海外2戦で結果を出せず、今回は6ハロン戦へ初参戦。ただ、母ピンクガーベラのきょうだいはすべてスプリントで重賞5勝を挙げる。特にその姉ブランボヌールは16年のこのレースを勝っている点も強みだ。「1200メートルでいい走りができれば、今後の選択肢が広がりますからね」とトレーナーは期待する。
手綱を託すのは最後に国内で走った昨年のNHKマイルC以来となる武豊。北海道重賞コンプリートもかかるレジェンドは騎乗時に《1》〈3〉着で複勝率10割と相性がいい。「実際に乗って、勝ってくれていますからね。秋に大きい舞台に行くためにも、いい競馬を期待しています」と吉村師。頼れる相棒とともに、北の大地から復活ロードを歩み出す。(山本 武志)