8月31日の新潟5R・2歳新馬戦(芝2000メートル=7頭立て)は、単勝1・4倍の圧倒的1番人気に支持されたヴィンセンシオ(牡、美浦・森一誠厩舎、父リアルスティール)が、デビュー戦を白星で飾った。05年のアメリカンオークスや日本のオークスを制したシーザリオを祖母に持ち、母のきょうだいにはエピファネイアやサートゥルナーリアなどの活躍馬が居並ぶ超良血馬。勝ち時計は2分8秒4(良)。
スタートはそれほど速くなかったが、二の脚がついて好位2番手へ。少頭数らしく前半1000メートル通過1分7秒0という超スローペースのなか、直線では早々と先頭へ。そこから一度は内から伸びてきたキャピタルリッチに前に出られたが、もうひと伸びして首差で差し返した。
ルメール騎手は「長い距離がいいと思う。まだ甘いです。よく物見をしていたし、体も緩かった。これからだんだん良くなってくると思います」と、課題を口にしつつ将来性を評価した。
森一調教師は「まだ体が緩いところがあって、これから良くなるなかで勝つことができたのはよかった。先頭に立ったらフワッとしたが、また追い出してからしっかりと伸びてくれました。そのへんも、まだまだこれから。2000メートル以上の馬という印象はあります」と、ホッとした表情で勝利を振り返った。