【シリウスS】ハンデ59・5キロも問題なし1馬身1/4差 岩田望「すごい馬です」史上初連覇

トップハンデを背負い連覇を達成したハギノアレグリアス(右)(カメラ・高橋 由二)
トップハンデを背負い連覇を達成したハギノアレグリアス(右)(カメラ・高橋 由二)

◆第28回シリウスS・G3(9月28日、中京競馬場・ダート1900メートル、良)

 第28回シリウスS・G3が28日、中京競馬場で行われ、単勝5番人気のハギノアレグリアス(岩田望)が1馬身1/4差の完勝でレース史上初となる連覇を達成した。

 強い意思を乗せ、理想の形を引き寄せた。スタート直後。岩田望はハギノアレグリアスの手綱を激しく押した。「ハナの後ろを取るだろうな」と読んだ1番人気のオメガギネスを目の前に見る好位を確保。道中も集中力を切らさないように促しつつ、直線で前が開くとオメガを目標に追い出した。右へ左へステッキを持ち変え、全身で手綱を押す。推進力に満ちた走りで先頭に立つと、連覇となるゴール板へ飛び込んだ。

 「ハンデの59・5キロがどうなのかなと思いましたが、それを吹き飛ばすぐらいに力を出し切ってくれた。すごい馬です」と岩田望。ゴール直後に右の拳を握りしめ、検量室前では両腕を高々と突き上げた。8月末に仏武者修行から帰国後、重賞初勝利。現地では実戦騎乗が少なかったが、「競馬に乗れるありがたみが分かりました」と前を向く。異国の地で思い出した初心。だからこそ、格別の喜びがあった。

 四位調教師が「頭が下がります」と切り出した7歳馬は今後、状態を見ながら、チャンピオンズC参戦などを検討される。鞍上は「この秋は一つでも多くのG1に乗って、一つでも上の着順を取りたい」。強い視線の先に見据えるのは、まだ手にしていないG1タイトル。実りの秋がもうすぐ始まる。(山本 武志)

 ◆ハギノアレグリアス 父キズナ、母タニノカリス(父ジェネラス)。栗東・四位洋文厩舎所属の牡7歳。北海道新ひだか町・岡田スタツドの生産。通算20戦8勝(うち地方3戦1勝)。主な勝ち鞍は23年名古屋大賞典・Jpn3、同シリウスS・G3。総獲得賞金は2億5758万9000円(うち地方4200万円)。馬主は日隈良江氏。

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