◆第29回武蔵野S・G3(11月9日、東京競馬場・ダート1600メートル、良=1着馬にチャンピオンズCの優先出走権)
ダートのマイル重賞は3歳以上の15頭によって争われ、川田将雅騎手が騎乗した1番人気のエンペラーワケア(牡4歳、栗東・杉山晴紀厩舎、父ロードカナロア)が、前走のエニフSからの連勝で今年の根岸S以来となる重賞2勝目を挙げた。ダートで初の1600メートルも問題にせず快勝。これでダートでの戦績は9戦7勝、2着2回となった。川田騎手は4日に佐賀競馬場で行われたJBCクラシック・Jpn1(ウィルソンテソーロ)に続くダート重賞制覇。JRA通算2100勝の節目に到達した。武蔵野Sは杉山晴調教師とともに初勝利。勝ちタイムは1分36秒0。
2着は5番人気のカズペトシーン(西村淳也騎手)、3着は4番人気のペリエール(石川裕紀人騎手)だった。
川田将雅騎手(エンペラーワケア=1着)「(4コーナーから直線で)タイトになりましたので、ちょっと接触する形になりましたけど、馬の力で勝ち切ることができました。もちろん1600メートルをこなすためにここを使っていますから、返し馬の段階から、もっとさかのぼればパドックの段階から、またがった瞬間から1600を意識してずっと組み立てています。今日はどうしてもパドックの時点でテンションが高くなりすぎていたので、そのへんをケアしながら、返し馬が終わって落ち着いてくれたので、返し馬を走っている最中もゆったりと気持ちを力まないようにという時間をゲート裏まで過ごしました。抜け出し方は何よりスペースがないなか、馬の能力で最後ギリギリ空いたところを出てきてくれたということですので、やはり能力の高さを感じます。当たり前といえば当たり前なんですけど、すばらしい馬なので。なかなか状態がいいところに戻りきらないので、これでも一番いいときにはもう一つ足りないので、そういう状態に改めていければなという感じです」
杉山晴紀調教師(エンペラーワケア=1着)「負けてもおかしくない展開ではありましたが、強かったです。もちろん川田ジョッキーがしっかり脚をためてくれたおかげで、良かったです。このあとはおそらくフェブラリーSへ直行になります。無事にいってくれればですけどね。しっかり様子を見て、フェブラリーSという大目標に向かいたいです。1600メートルに対応してくることもわかりましたし、自信を持ってフェブラリーSに向かえます」