【ホープフルS】クロワデュノールは「もう全部がいいですね」22年に大けがから復帰した鞍上が絶賛

北村友が素質を評価するクロワデュノール
北村友が素質を評価するクロワデュノール

◆第41回ホープフルS・G1(12月28日、中山競馬場・芝2000メートル)

 24年中央競馬の大トリを飾る第41回ホープフルS・G1(28日、中山)の主役候補は、北村友が素質を感じる2戦2勝のクロワデュノールだ。

 北村友はクロワデュノールのセールスポイントを尋ねられ「総合点の高い馬。もう全部がいいですね」と即答した。普段はじっくりと、言葉を選びながら話す19年目の中堅騎手だけに、ホープフルSへ臨む相棒への期待がにじみ出ていた。

 まさに大器だ。前走の東京スポーツ杯2歳Sでは2番手追走から、直線で逃げた2着馬を競り落としてV。プラス24キロの馬体重が示すように完調ではなかったが、鞍上も「100点満点ではなかったですが、強い競馬を見せてくれました」と素質を再確認した。

 北村友は22年に大けがから復帰し、今年ここまで58勝。昨年の40勝を大きく上回り、重賞も6勝し、ホープフルSで勝てば、最多だった19年のJRA重賞7勝に並ぶ。「運がいいのと、馬が応えてくれるからですよ。余計なことを考えないようにして、自然体で乗るだけです」と生き生きとした表情をみせた。

 好調の裏には3人の存在がある。新進気鋭の田中博調教師、田中克調教師、そして今年開業した千葉調教師はいずれも競馬学校の同期生。「刺激になりますね。乗ると勉強になるというか。それぞれの競馬への考え方とか、面白いですよ」とうれしそうに笑った。今は違う立場でも、同期の活躍を誇りに感じている。

 11日、18日とクロワデュノールの追い切りに騎乗。「今回は調整過程に不安はないと思います。(中山でも)自分がどういう誘導の仕方をするだけです」。20年の有馬記念をクロノジェネシスで制して以来、久々のG1勝利へ。「この馬でクラシックに行けたらいいですね」と希望に満ちた一年をつかみ取る。(山下 優)

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