こんばんは、坂本です。今日は美浦から帰ってきて在宅勤務の自宅からお届けしております。
さて、今週は月曜から火曜にかけて関東地方は雪に見舞われました。幸いにも美浦トレセンのあたりは積もらなかったようですが、首都圏は高速道路の通行止めなどで往生した方も多かったでしょう。私も規制が解除されている入り口にまで向かう一般道の渋滞に巻き込まれて、だいぶ時間をかけてトレセンにたどり着きました。
しかし本当の雪国の寒さというのは、こんなもんではすまないでしょう。今週の水、木曜日の朝は、車のフロントガラスの凍り方からこの冬一番の寒さでしたが、肌を刺すような感じではありませんでした。以前に長野や新潟で仕事をしていた当時、とても手袋がないと無理というのを初めて体感して、雪国の寒さを思い知らされたものでした。それこそ北海道や東北の馬産地の方々の苦労は、並大抵のものではないでしょう。読者の皆様も、どうぞご自愛ください。
それではそろそろ本題へ。今日は宮田厩舎でいきましょう。先週は３歳馬が２勝をマークしていましたね。特に目を引いたのが、２月３日の東京新馬戦（芝１６００Ｍ）で初陣Ｖを飾ったセイロンジェムズ（牡、父レイデオロ、母シンハライト）です。母はデビュー３連勝でチューリップ賞を制して、１６年のオークス、ローズＳも勝つなど全６戦オール連対という輝かしい成績をおさめましたが、左前浅屈腱炎により惜しまれながら３歳秋に現役を引退しました。４番子のセイロンジェムズは、若い頃の種子骨骨折などでクラブでの募集には至りませんでしたが、やはり素質の高さを感じさせる２馬身差の完勝でした。宮田調教師も「あの子は相当走りますよ。この臨戦過程で勝つんですから」と、驚きを隠せなかった様子でした。確かに中間にひづめを痛めるひと頓挫がありながら、能力の違いを見せつけましたからね。まさしく“隠し玉”と言っていい一頭でしょう。７日に放牧に出ています。
そしてもう一頭の勝ち馬グロッシェン（牡、父ニューイヤーズデイ、母キャットコイン）は、デビュー３戦目で初Ｖ。スタートを決められたことやダート替わりがプラスに働き、宮田師は「レース中に落鉄していたなかで、あのパフォーマンスを見せてくれましたからね」と期待を込めていました。こちらは８日に放牧に出て、さらなる成長を促していくそうです。母キャットコインはデビュー３連勝でクイーンＣを制しており、その母のきょうだいも５頭が勝ち上がっていて、血統的な楽しみも大きいですね。
この勢いに乗っていきたい今週は、日曜の東京３Ｒ・未勝利戦（ダート１６００Ｍ）にコナウェリナ（牝、父ミッキーアイル）がスタンバイしています。デビュー３戦目で初砂投入となります。指揮官は「少し肩が立って、走りも硬いところがあります。馬は体力がついて、調教の動きはすごくよかった。走りからダートで変わっても」と、好勝負を期待していました。
日曜の東京５Ｒ・未勝利戦（芝１８００Ｍ）には、アドマイヤマツリ（牝、父キタサンブラック、母アドマイヤナイト）が出走します。初戦は７着に終わりましたが、スタートが遅く最後方から直線だけ詰めた内容でした。「周りに気を使いながらの走りでしたが、残りの１ハロンはいい伸び脚だった。東京だったらと期待を持たせてくれるフィニッシュ。調教のベースは一段階上がっているし、一発あっても気持ち」と、改めてという雰囲気ですね。ちなみに今週の追い切りに騎乗した戸崎騎手に感触を聞いても、「頼りなさは残っていますが、馬自体はすごく雰囲気もいいし、動きが良くなっている感じがあります」と前走以上を期待させるコメントでした。
他の３歳馬の話題にいきますと、コンテネレッツア（牝、父エピファネイア、母アドマイヤセプター）が、来週２月１７日の東京・未勝利戦（芝１６００Ｍ）にルメール騎手で予定しています。祖母アドマイヤグルーヴという良血馬で、昨年１１月の新馬戦（２着）以来の一戦となります。宮田師は「順調ですよ。前回を踏まえて調整して、馬は落ち着いています。しまいのギアを上げる調教もできています」と、語っていました。
またデビューを控えるサトノセレナーデ（牝、父ドゥラメンテ、母ウエスタンダンサー）は、２回中山開催でのデビューを見据えて調教を進めています。母は０８年の京阪杯の重賞勝ち馬です。「硬くなりやすい馬ですが、走りそうな雰囲気」と評価して、中山のダート１２００Ｍ（牝馬限定）あたりを初陣の舞台と考えているそうです。
そして来週の大井の雲取賞に出走予定のアマンテビアンコ（牡、父ヘニーヒューズ、母ユキチャン）は、期待の大きい一戦となりそうです。「状態はいいです。前進気勢のベースも上がってきて、着実に少しずつ成長してきてくれている。初の右回りでスッと手前を替えられるか課題がありますが、距離延長はプラス。楽しみです」と、今後を占う意味でも注目したいですね。
それでは今日のところはこのへんで。
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