林徹調教師、ビッグタイトル獲得に「地に足つかない感じ」前走から中2週の攻めの調教が奏功

勝ったソングラインをねぎらう池添(右)と林調教師(左)ら関係者
勝ったソングラインをねぎらう池添(右)と林調教師(左)ら関係者

◆第72回安田記念・G1(6月5日、東京競馬場・芝1600メートル、良)

 待望のG1初制覇に夢を見ている心地だった。開業5年目でビッグタイトルを手にした林調教師は「地に足がつかない感じで、どう表現したらいいか分からないです。(直線の攻防は)半分見ているようで半分見ていないようで、直視できない感じでした」と率直な気持ちを表した。そして池添をはじめ馬主や牧場、厩舎スタッフなどの関係者、さらに両親への感謝の言葉を繰り返した。

 前走のヴィクトリアマイルから中2週という厳しいローテでも、攻めの調教が奏功した。「挑戦者の立場なので、もう一歩踏み込んで攻めることを心がけました」。追い切り以外の坂路調教でも、普段はラスト2ハロンを15秒ずつのペースでやるところを14秒台にして負荷を強め、“勝負仕上げ”で大舞台に挑んだ結果だ。

花束を受け取って笑顔を見せる林調教師
花束を受け取って笑顔を見せる林調教師

 技術調教師時代、同じ東京・開成高出身の矢作調教師のもとで研修を受けた。「故障リスクを最小限にとどめ、かつトレーニング効果を得られるような調教をされていて、調教の流れは基本的に踏襲させていただいています」と、厩舎のベースにしている。尊敬する先輩と同じ舞台に立ち、最高の結果で“恩返し”を成し遂げた。(坂本 達洋)

 ◆ソングライン 父キズナ、母ルミナスパレード(父シンボリクリスエス)。美浦・林徹厩舎所属の牝4歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算11戦5勝。総収得賞金は4億4166万9300円(うち海外1億352万9300円)。主な勝ち鞍は21年富士S・G2、22年1351ターフスプリント・サウジアラビアG3。馬主は(有)サンデーレーシング。

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