【新潟記念】カラテ、10番人気で復活の重賞2勝目 穴男・菅原明良騎手がまたも大波乱演出

10番人気の低評価を覆したカラテ
10番人気の低評価を覆したカラテ

◆第58回新潟記念・G3(9月4日、新潟・芝2000メートル、良)

 サマー2000シリーズ最終戦の第58回新潟記念・G3が4日、新潟競馬場で行われ、10番人気のカラテが重賞2勝目を挙げた。菅原明良騎手(21)=美浦・高木厩舎=は、自身通算4度目の重賞Vで、今回も3連単70万円超の高配当を演出。大舞台での穴男ぶりを発揮し、特別3連勝など夏競馬ラストデーで存在感を見せつけた。

 胸が熱くなって喜びが爆発した。カラテは残り400メートル付近で先頭に立つと、馬場の真ん中から力強く脚を伸ばして後続を寄せつけなかった。1馬身3/4差で勝利をたぐり寄せた菅原明は「(自分が)初めて重賞を勝たせてもらったし、一番思い出があると言っていい馬だと思う。勝てて結果が出せてうれしい」と、右手で派手なガッツポーズをつくった。

 昨年1月のオープン入り後は主にマイル戦で起用されてきたが、2000メートル戦は1勝クラスだった20年4月以来という久々の条件だった。今年2月に定年で解散となった高橋祥泰厩舎(美浦)からの転厩馬。前走の安田記念は16着に敗れたが、距離延長で好位7番手から流れに乗り、鞍上は「リズム良くと思っていて、距離はもつか分からなかったが、調子はいいと思って馬を信じて乗った」と言い切った。まさに信頼の手綱で伏兵の“大仕事”をやってのけた。

 調教の感触から辻野調教師は「(中距離)適性があると感じていたので、オーナーにわがままを聞いてもらって結果を出せてよかった」と喜びもひとしお。転厩後も主戦の菅原明を起用し続けてきたトレーナーは「オーナーも僕の中でも明良君以外の選択肢はなかった。一番(カラテを)知っているジョッキーを替えたくなかった」とたたえた。秋は古馬の中距離路線へ向かう6歳馬を、若きホープが華麗に導く。(坂本 達洋)

 ◆カラテ 父トゥザグローリー、母レディーノパンチ(父フレンチデピュティ)。栗東・辻野泰之厩舎所属の牡6歳。北海道新冠町・中地康弘氏の生産。通算戦績は32戦7勝。総獲得賞金は2億1474万7000円。主な勝ち鞍・東京新聞杯・G3(21年)。馬主は小田切光氏。

最新記事

さらに表示
ニュース検索
馬トク SNSアカウント
  • X (旧Twitter)
  • facebookページ
  • Instagram
  • LINE公式アカウント
  • Youtubeチャンネル