新人の今村聖奈騎手(18)=栗東・寺島厩舎=が22日、新潟12Rで2番人気のスカイナイルを1着に導き、JRA43勝目(ほか地方4勝)を挙げた。2019年に藤田菜七子がマークした女性騎手のJRA年間最多記録に、デビュー8か月目にして並ぶ快進撃。23日の新潟で一気の新記録樹立を目指すスーパールーキーに、地方競馬で女性騎手最多の通算1100勝を誇る宮下瞳騎手(45)=名古屋=が祝福の言葉を寄せた。
記録達成、おめでとうございます! さすがですね。悔しい結果が続いたこともあったはずです。そのときは焦ってもいいことはないですし、馬に任せるしかないですよね。聖奈さんにとって、ここは通過点だと思います。まずは第一段階をクリアしたので、次のステップに向けて、けがのないように頑張ってほしいと思います。
聖奈さんは、騎乗フォームがすごくきれいだと思います。フワッと乗って、馬の邪魔をしない。慌てずじっくり、その馬に合ったレースができていて、私もいつも勉強させられています。それに、普段からとてもしっかりしていますね。名古屋競馬場で一緒に乗った時も、にこやかにあいさつしてくれました。馬場の状態を確かめたり、他のレースを見たりしていて、すごく研究熱心です。
女性騎手には苦労もあります。私も、鼻差などで負けて、オーナーさんから「女は追えないからチェンジしてくれ」と言われたことがありました。メディアに取り上げていただく機会も男性より多く、中にはあまり良く思われない場合も…。私は、いろんな人に女性騎手を知ってもらうのにすごくいい機会だと思うんですけどね。でもその悔しさをバネにすることも大切。私も聖奈さんを応援しつつ、まだまだ頑張っていきたいと思います。(名古屋競馬騎手)