【香港カップ】武豊、53歳でスマホデビュー「アプリの入れ方が訳分からんわ」 遠征先で必須のため購入

シャティン競馬場で調整したジャックドール
シャティン競馬場で調整したジャックドール

◆香港カップ・G1(12月11日、シャティン競馬場・芝2000メートル)

 JRA海外馬券発売レースの香港国際競走(11日、シャティン競馬場)に、武豊騎手(53)=栗東・フリー=が5年ぶりに参戦する。香港カップ・G1(芝2000メートル)で初コンビを組むのは、デビューから一貫して2000メートルを走るジャックドール。16年覇者の父モーリスとの親子制覇へ「チャンスはある」と意気込む。

 武豊が5年ぶりに香港国際競走に参戦する。香港ヴァーズでアイルランド調教馬ブルームに騎乗する一方、香港カップでは今年G2・2勝と著しい進境を遂げたジャックドールの手綱を執る。初のコンビだが、かねて注目していた一頭だ。

 「(1月に勝った)白富士Sで強いなと思った。ゴールした後、(藤岡)佑介に『秋の天皇賞とかいいんじゃない?』って言ったよ」

 続く3月の金鯱賞は逃げてレコード勝ち。武豊自身が98年の同G2で勝利に導いた「史上最強の逃げ馬」サイレンススズカの再来とも言われた。

 「何となく知っていた。タイプは違うと思うけど、逃げて突き放すところから言われているのかな。サイレンススズカも、初めてコンビを組んだのが香港カップ(97年5着、当時G2)だった」

 香港国際競走は過去17戦騎乗。ステイゴールドで勝った01年香港ヴァーズと、エイシンヒカリの15年香港カップは特別な思い出だ。

 「ステイゴールドの時は日本馬が3連勝(ほかアグネスデジタルが香港カップ、エイシンプレストンが香港マイルV)で、全部ジョッキーも日本人。気持ちよかったね。ステイゴールドにとっても引退レースで、最後の最後にG1を勝てた。エイシンヒカリももちろんうれしかった。香港で大逃げはあまりないけど、彼のスタイルの競馬でね」

 海外経験が豊富な名手から見る香港は、日本と似た競馬大国の一つだ。

 「日本とすごく近い。平坦できれいなコースで、日本馬が力を出しやすい環境だと思う。お客さんも多いし、競馬熱がすごいよ」

 日本が誇るレジェンドは海を渡っても知名度抜群だ。

 「結構、街で声かけられる。武、豊の漢字はそのままで『モウフォン』っていう。香港に元日の競馬を見に行っていた時は(競馬場で)撮影大会になった」

 新型コロナウイルス対策のため、香港入り後3日間は行動制限が課される。解除後も、飲食店などに入る際は専用アプリの提示が必須。コロナ禍になって初の香港遠征にあたり、53歳はある“デビュー”をしたと笑う。

 「このためにスマホを買った。初スマホ。アプリないとアカンから。もう、アプリの入れ方が訳分からんわ」

 勝てば自身7年ぶりの香港G1・3勝目。ジャックドールにとっては国内外を通じて初のG1タイトルで、父モーリスとの親子制覇になる。

 「エイシンヒカリから7年もなんの!? こないだやで(笑い)。勝ちたいな、そろそろ。チャンスはあると思うよ」(聞き手・水納 愛美)

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