カーブが緩やかになった京都競馬場の芝外回りコース「より安全で力勝負になりやすい」

新装京都での初めてのG1となった天皇賞・春に多くのファンが駆けつけた
新装京都での初めてのG1となった天皇賞・春に多くのファンが駆けつけた
新装京都競馬場の外回りの4コーナーはカーブが緩やかに
新装京都競馬場の外回りの4コーナーはカーブが緩やかに

 4月22日に京都競馬場がグランドオープンした。同30日の天皇賞・春当日はあいにくの天気のなか、4万5580人が来場。当地では約2年半ぶりとなるG1ファンファーレに、大きな歓声が上がった。2021年3月の着任以降、『新装開催』に向けて奔走してきた松田恵作・京都競馬場場長は「おかげさまで好評をいただき、大盛況でうれしいです」と胸をなで下ろしている。

 メインスタンド(ゴールサイド)と同様、馬場も路盤から大規模な改修が行われた。レイアウトに変化はないが、芝の外回りコースは4角のカーブが緩やかになった。個人的に特に気になっていたので、レースを注視してきたが、直線入り口で無理な体勢になる馬はほとんど見られず、全体的にコーナリングがスムーズになった印象。ジョッキーを取材しても「前の馬がどう動くか予測することに集中して乗れる」など、評判がいい。

 走路監視員として、パトロールタワーから長年レースを見てきた経験を持つ松田場長は「後方の馬が外に動いて馬群が広がるケースが少なくなかったのですが、今は少し前の段階から最後の直線が始まっているイメージ」と説明。さらに「騎手に聞くと、以前は4角出口で外に振られると『スタンドが見えた』そうですが、『ゴールが見えるようになった』と。より能力を出しやすいコースになったのだと感じます」と指摘した。安全性の向上には、排水設備の強化がつながっていることも間違いない。

 

 「5月29日から(最終的に来春まで)ステーションサイド(旧ビッグスワン)がリニューアル工事に入ります。ゴールサイドとは趣の異なるスタンドになる予定ですので、楽しみにしていてください」と松田場長。3年前、改修工事が間近に迫った淀でコントレイルが無敗の3冠馬になった。今週の日本ダービーでソールオリエンスが2冠制覇を果たせば、新しくなった外回りコースでいきなり大偉業の瞬間が見られるかもしれない。皐月賞馬の強い走りに期待している。(中央競馬担当・吉村 達)

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