◆第90回日本ダービー・G1(28日、東京競馬場・芝2400メートル)
<WBC制覇の年は1~3着の馬番合計「23」>
3月に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本は3大会ぶりに世界一を奪還した。MVPの大谷はもちろんのこと、同様に脚光を浴びたのが米国で生まれ育ったヌートバー。侍ジャパン旋風が巻き起こった23年の日本ダービーは、ヌートバーがつけた背番号の「23」がキーナンバーになる。
過去に侍ジャパンが優勝したのは06年と09年。この2年のダービーは、ともに1~3着馬の馬番合計が23だった。18頭立ての3連複は全816通りだが、馬番合計23の組み合わせは31通り。さらに06年は1、2着、09年は2着で、馬名末尾に「ン」がつく馬が連対しており、今年は(9)グリューネグリーンと(10)シャザーンが該当する。馬番(9)(10)のいずれかを含む3頭の組み合わせに限れば、点数はわずか9点。2冠を狙う(5)ソールオリエンスも含む場合は(5)(8)(10)の1点のみだ。
<うさぎ年7回中4界で2冠馬誕生>
うさぎ年のダービーは過去に7回あり、うち4回で皐月賞との2冠馬が誕生している。2冠馬は過去に24頭いるが、4頭輩出のうさぎ年は十二支の中でも単独トップ。1939年は皐月賞創設前だったが、続く1951年にトキノミノルが無敗で2冠を達成し、63年メイズイ、75年カブラヤオーと3回続けて2冠馬が生まれた。2011年にはのちの3冠馬オルフェーヴルが勝った。
2冠を達成した4頭はダービーでいずれも単勝1番人気。逆にうさぎ年で2冠馬が出なかった87年は皐月賞馬サクラスターオーが不出走、99年は同テイエムオペラオーが3番人気で3着だった。ソールオリエンスが1番人気に支持されれば、V確率100%の裏付けと言える。75年は牝馬もテスコガビーが2冠。今年はリバティアイランドが成し遂げており、牡牝ともに2冠馬が生まれた75年の再現へ、機運は高まっている。
<国内サミット7回目1番人気V!?>
今月19~21日、広島でG7サミット(主要7か国首脳会議)が開催された。日本が会場となったのは1979年の初開催から数えて7回目。サミットは参加各国の持ち回りのため当初は7年おきに日本で行われたが、一時ロシアも参加したため、08、16年はともに8年ぶりの開催だった。必ずしも等間隔ではないが、日本で開催された過去6年の日本ダービーをみると、1番人気馬と3番人気馬が交互に勝利する法則が浮かび上がる。
法則に従えば、7回目の今年は1番人気が勝利する順。ただし過去の3勝はいずれも関西(栗東トレセン)の所属馬で、近5年も関西馬が5連勝と圧倒している。今年は皐月賞を圧勝したソールオリエンスの1番人気が有力だが、所属は関東(美浦)。可能性は低いものの、関西馬が1番人気に推された場合は、絶対的な指標と言える。