第64回京成杯・G3(1月14日・中山、芝2000メートル)で重賞初制覇を狙うバードウォッチャー(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎、父ブラックタイド)は、良血馬らしい素質の高さが魅力だ。
母アパパネは2010年の牝馬3冠などG1・5勝を挙げた名牝で、半姉アカイトリノムスメは2021年の秋華賞を制している。母や姉も手がけた国枝調教師は「兄姉の中では、タイプとしてはアカイトリノムスメに近いかな。素軽さがあって、いい脚を使えそう」と、期待を膨らませる。
昨年11月11日の東京・芝1800メートルでの初戦は後方で脚をため、直線で豪快に加速してメンバーで上がり最速33秒5の切れ味を発揮して初陣Vを飾った。指揮官は「デビュー戦は調教の動きから、どうかなと思っていたが、実戦で良さが出た。使う前より良くなっているね。ひと回り力強さが出てきた」と手応えをつかんでいる。
追い切りを翌日に控えた1月9日、美浦・坂路を64秒6で気分良く駆け上がった。「京成杯でいい競馬ができれば、同じ舞台でとなる」と国枝師。皐月賞・G1(4月14日・中山、芝2000メートル)と同じコースで力試し。結果を出して、クラシックへ羽ばたいてみせる。(坂本 達洋)