リスタート(美浦)

セントポーリア賞出走のペッレグリーニ
セントポーリア賞出走のペッレグリーニ

 こんばんは、坂本です。今日は美浦トレセンからお届けしております。

 さて、スポーツ各紙の紙面でも徐々に雰囲気が高まってきているように、プロ野球のキャンプインが近づいてきています。いわゆるひとつの球春到来で、ごひいきの球団がある方々はソワソワしていることでしょう。巨人は阿部新監督を迎えて、逆襲の一年になることを期待したいところです。

 そんなプロ野球の話題で言うと先日、プロ野球最多の3021試合出場の谷繁元信さん、メジャーや広島で活躍した黒田博樹さん、名審判で知られた谷村友一さんが野球殿堂入りしたことが発表されました。当日の紙面には谷繁さんの横浜時代のバッテリーコーチ、監督だった大矢明彦さんのお祝いの手記が掲載されていましたが、手前みそで恐縮ですが私が担当させてもらいました。08年に横浜担当をしていた当時のご縁によるものですが、久しぶりに電話口で元気そうな声を聞くことができました。ひと通り取材が終わった後、少し近況報告を兼ねて雑談をしていますと、「俺は、馬は全く分からないんだよなあ」と笑っていらっしゃったのが、何だかうれしかったですね(笑い)。今年もプロ野球ニュースやラジオでの達者な解説を聞くのが楽しみです。

 そんなところでそろそろ本題へいきましょう。まずは手塚厩舎からいきます。今週もクロッカスSにスピリットガイド(牡、父父Invincible Spirit)オーキッドロマンス(牡、父ロジャーバローズ)の2頭出しなど攻勢をかけていますが、共同通信杯に向かうショーマンフリート(牡、父スワーヴリチャード)は巻き返しムードが漂います。前走のシンザン記念は5着に敗れましたが、1回使っての上積みがありそうです。手塚調教師は「今週は軽めでしたが、来週はしっかりやります。前回は消化不良で、馬場などもあったと思います。東京の1800なら紛れも少ないし、力が発揮できると思う。ここの結果次第で、今後の方向性が決まってくると思いますよ」と、力を込めていました。

 そして今週の日曜のセントポーリア賞に送り込むペッレグリーニ(牡、父レイデオロ)も、手応え十分のようです。「能力がありますし、1勝クラスなら見劣らないと思いますよ」と、好勝負を期待していました。そして小倉のあすなろ賞(2月11日)を予定しているマイネルレグルス(牡、父スクリーンヒーロー)も、かなりトーンが上がってきていましたね。きょうだいにはユーバーレーベンやマイネルファンロンがいるおなじみの血統ですが、「良くなってます。パワーアップしているね。小倉の荒れてきた頃の馬場は合うと思うし、使いながら力をつけていくと思う」と、成長力に目を細めていましたね。

 そして近況が気になるボンドガール(牝、父ダイワメジャー)ですが、昨年12月27日に福島・ノーザンファーム天栄に放牧に出されて以降、順調に立ち上げているそうです。手塚師によれば「天栄で乗りだし始めていますし、外傷だったので、ここからは順調にいくと思います。まだどことは決まっていませんが」ということで、仕上がり具合を見ながら帰厩時期、復帰戦を探っていくことになるようです。POG的な注目馬だけに、仕切り直しの再始動を期待したいところです。

 そしてG1馬シュネルマイスターの半妹のシュネルラウフェン(牝、父ドゥラメンテ、母セリエンホルデ)が、1月24日に帰厩してきています。ちょうど今朝は美浦・坂路を55秒5―12秒6で駆け上がっていて、騎乗していた所属の嶋田騎手に聞くと「いい馬ですよ!」と明るい声が返ってきました。1回東京後半の芝1600メートル戦をデビューの目標にしており、ここからの仕上がりに注目ですね。お兄さんとは、またタイプが違う印象がありますが、血統馬だけに楽しみが膨らみます。

 次は国枝厩舎へいきます。こちらの注目株はクイーンCで重賞初制覇を狙うルージュスエルテ(牝、父ハーツクライ)でしょうか。今週は美浦・坂路で併せ馬を消化して、ラスト2ハロンを12秒3―12秒1で、それも楽々とマークしたのは能力の片りんを感じます。国枝調教師は「いい感じだよ。基本的にはスッといってスピードを生かすような形になる。だいぶしっかりしてきたね」と目を細めていました。来週の1週前追い切りには横山和騎手が乗るそうで、反応が良すぎるのでメンコ(覆面)をレースでも着けるかどうかなど感触を確かめるようです。

 また年明けの菜の花賞でデビュー2連勝を飾ったミラビリスマジック(牝、父キズナ、母ソーマジック)は、やはり血統の良さなのか、期待が膨らむ素質馬です。「センスがいいよね。競馬でいろんなことがおきても、うまく対応できる」と、国枝師も高評価を口にしていました。現在は宮城・山元トレセンに放牧に出されていて、今後はいずれかの桜花賞トライアルを目指していくことになる方向のようです。

 そんな取材を進めていると、指揮官から「あと牡馬もなあ」というボヤキが漏れてきました。そこで京成杯で7着に敗れたバードウォッチャー(牡、父ブラックタイド、母アパパネ)の話に水を向けると、「ルメさんは重いとか言っていたけど、う~ん。もうちょっとなあ…」と首をかしげてしまいました。次走はフリージア賞(2月17日、東京)を目指しており、デビューVを飾った府中の舞台で反撃を期待したいところです。

 デビューから7、3着のモスクロッサー(牡、父ハーツクライ)は、来週の東京・芝2400メートル戦にルメール騎手でスタンバイしています。こちらについては「これは来週使うけど、面白いと思うよ。まだまだ良くなる感じだな」と、ここにきての成長曲線に手応えを感じ取っている様子。ちょっと気になるトーンでしたね。

 そして最後にPOG的な話題をメモしておきますと、堀厩舎のダノンエアズロック(牡、父モーリス)が、1月20日に帰厩してきています。まだ坂路で15―15くらいですので、この東京開催は使わないと思いますが、どこをステップにしていくのか気になるところです。

 それでは今日のところはこのへんで。

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