矢作厩舎でいきましょう(栗東)

シンエンペラー
シンエンペラー

 こんにちは、山本です。本日は栗東からのパッチパチ。ではでは、行ってみましょうか♪

 さて、随分と昔の学生時代のこと。僕は競馬を見る時、厩舎コメントが比較的多かった某S紙を愛用していました。そんな時、競馬好きの友人が競馬場へ向かう前にこう語りかけてきました。「和田っていう一番上の人がよく当たるらしいから一度買ってみようや」。予想柱の一番上に「和田」という人がいたスポーツ紙。25年以上も前になる、その日が初めて報知新聞を買った日です。僕と報知が出会うきっかけになってくれた、そして何より長年の先輩だった和田伊久磨さんが先日、お亡くなりになりました。

 入社後、しばらく経った05年秋から競馬担当。実は当時、色々な人から「お前と和田は合わんと思う」と言われていました。今から考えても、和田さんは静かに自分の世界を持っているのに対し、僕はワイワイと騒ぐことが大好き。頑固で几帳面な和田さんに対し、僕は優柔不断で大ざっぱ。そういえば、服に無頓着な僕に対し、オシャレな和田さんに説教されたこともあったなぁ。本当にタイプは全く違うんです。

 それなのに、何でだろう。本当に可愛がってもらったんです。栗東からの帰り道では仕事での無口が別人のように、車内で競馬や野球や記者仲間などの話題をよく話していましたし、毎週のように飲んでいた頃は仕事での厳しさが嘘のような笑顔で、こちらが突っ込んでばかりのバカ話ばかり。仕事でも紙面の原稿で口を出されたことがなく、取材もほぼ自由にやらせてもらっていました。

 僕と報知新聞を引き合わせてくれて、その予想で競馬記者への憧れを強くしてくれて、そして楽しい時間をありがとうございました。本当は直接言いたかったけど、実は恥ずかしがり屋だったはずの和田さんは途中で止めるだろうな、きっと。

 これ以上書くと、夜空の星の間から怒られそうなので、ここからは通常モード。そろそろ本題へ。3歳馬情報を書いていきますよ。

 今日の栗東では久しぶりにお会いしましたよ。相変わらず、大忙しの矢作調教師です。ワタクシの栗東取材とタイミングが微妙にズレていて、ほぼ年始以来の取材です。

 まずは昨年のホープフルS2着だったシンエンペラー(牡、父Siyouni)です。こちらは右前脚のソエの状態次第となりますが、「使う方向で考えています」と報知杯弥生賞への参戦が視界に入っているようです。年始に取材した時に「使っていくことで色々と教えたい」と口にしていましたし、いい形で本番へ向かってほしいものです。

 そして、全日本2歳優駿まで無傷3連勝中のフォーエバーヤング(牡、父リアルスティール)が栗東に戻ってきています。今日はサウジダービーへ向けた初の追い切りを消化。「今回は大分、ふっくらして戻ってきた。サウジへの輸送を考えるといいんじゃないかな。緩くはなっていない」と矢作調教師は説明します。前走の全日本2歳優駿は好位から運んでの圧勝。「ビックリしたよな」と苦笑いを浮かべつつ、「あの競馬ならサウジでも、と思った。ある程度の位置につけられて、そこから脚を使えるんだから」と説明。当然、確かな手応えを胸に秘めての遠征となりそうです。

 京都2歳Sで9着のホウオウプロサンゲ(牡、父キズナ)はすみれSで復帰。平場の1勝クラスを勝ったワイワイレジェンド(牡、父ダノンレジェンド)はヒヤシンスSへ向かいます。あと、来週の重賞を予定している個人的な注目も高い「あの馬」は週末の更新分でしっかり触れます。

 そして、デビュー前の馬についても話を聞きました。こちらは週末に詳しく触れますが、先週除外のジーティーパワー(牡、父Frankel、母コールバック)は4日東京の芝1800メートルを坂井Jで予定しています。あと、半兄にチェイスザドリームを持つレーヴァテイン(牡、父モーリス、母ゴールドチェイス)は近いうちのダート1800メートルでのデビューを予定しています。さらにビダーヤ(牡、父リアルスティール、母サマーハ)は半兄に重賞ホースのシャケトラがいる血統です。「ようやく良くなってきた。これなら来週も考えていいんじゃないかな。これは芝の馬だと思う。血統の良さにも期待だね」とのこと。来週以降の芝となれば、既走馬相手の一戦になりますが、徐々に気配が上向いていることは感じ取っているようです。

 最後に先週の小倉で未勝利を勝ったのがラヴズオンリーユー、リアルスティールの下にあたるグラヴィス(牡、父ハーツクライ)。こちらはあすなろ賞かフリージア賞を目標にするようです。しかし、あすなろ賞となると、ただでさえ強いメンバーが集まると思っているのに、注目馬がまた一頭。このレースについても今週、どこまで触れたいと思います。

 今日はここまで、また明日です。ではでは

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