JRAは6日、2024年度騎手免許試験の新規合格者8人を発表した。祖父は元調教師、父が助手など競馬一家に育った大江原比呂さん(19)が合格し、4年連続で女性騎手が誕生。同時期に在籍する現役女性騎手は史上最多7人となる。
4年連続、JRA史上13人目の女性騎手が誕生した。大江原比呂さんは祖父が元騎手で元調教師の哲さん。父・勝さんは蛯名正厩舎の調教助手を務め、騎手の大江原圭が親族という競馬一家の出身だ。中学1年の時に見たJRA唯一の女性ジョッキーとして活躍する藤田菜七子の姿が騎手を志すきっかけとなった。美浦トレセンでの研修時にアドバイスを受け、「やさしく丁寧に教えていただきました。基本的に褒めていただけることが多いですね」と笑顔を浮かべた。
夢をかなえた。1年留年したため、ひと足早く昨年デビューを果たした河原田、小林美の活躍には「刺激になっています。ようやくスタートラインに立てました」と実戦が待ちきれない様子。22年に女性騎手最多となる51勝を挙げ、重賞制覇も果たした今村に、「1年目から活躍していましたし、負けないように頑張りたい」と闘志を燃やす。目標とする騎手は内田。「人柄の良さはもちろんですが、どんな時でも最後までしっかり追っている姿に憧れを持ちました」
会場に訪れた父の勝助手が「危険な仕事なので最初は嫌だったけど、色んな人に助けていただいて活躍することが恩返しになると思う」と期待すれば、比呂さんは「たくさん関係者からの信頼を得て乗せたいと思われる騎手になりたい」。強い信念を胸に第一歩を踏み出す。(石行 佑介)
◆大江原 比呂(おおえはら・ひろ)2004年8月17日、茨城県生まれ。19歳。20年4月に競馬学校騎手課程入学。趣味は音楽鑑賞。好きな芸能人は山崎賢人。