JRA所属で今年3月にデビューした吉村誠之助騎手(18)=栗東・清水久詞厩舎=が28日、幼少期を過ごした園田競馬場で初めて騎乗し、8戦2勝、2着2回の成績を挙げた。父で6年連続で兵庫競馬のリーディング騎手に輝く父の吉村智洋騎手(39)=園田・飯田良弘厩舎=との親子初競演も実現した。
24日の阪神競馬11R・六甲Sで初勝利を挙げた勢いそのままにルーキーが躍動した。この日は8鞍に騎乗。園田5R(サラブレッド系C3・ダート820メートル)では父の師匠である飯田厩舎が管理する1番人気のカンナリリー(牝6歳、父スクリーンヒーロー)に騎乗して園田初勝利(地方通算2勝目)を飾ると、続く6R(サラブレッド系C2・ダート1400メートル)でも同厩舎のテリオスノアを勝利に導き2勝を挙げた。父とは5度同じレースに騎乗したものの、ワンツーフィニッシュとはならず、次回に持ち越しとなった。
「馬の力で勝たしてもらったようなもの」と誠之助騎手は謙遜しながらも「820メートル戦を経験させてもらったり、いろいろ収穫がありました」と顔をほころばせた。父の智洋騎手は「馬が強いだけ。勝つの当たり前」と厳しい評価だったが、レースの合間にアドバイスを送るなど息子を懸命にサポートしており、2勝の活躍にホッとした様子だった。