【日本ダービー】17年ぶり牝馬制覇へ皐月賞から変更 木村厩舎王道の3頭併せに「彼女らしさが出ていた」

3頭併せの真ん中で追い切ったレガレイラ(カメラ・安藤 篤志)
3頭併せの真ん中で追い切ったレガレイラ(カメラ・安藤 篤志)

◆日本ダービー追い切り(22日・美浦トレセン)

 第91回日本ダービー・G1(26日、東京)に向けた追い切りが22日、東西トレセンで行われ、17年ぶりの牝馬制覇を目指すレガレイラは本来の3頭併せで臨戦態勢。

史上4頭目の牝馬戴冠へ、レガレイラは本来の「木村厩舎仕上げ」で反撃ののろしを上げる。

 注目の追い切りは美浦・Wコースで、アトリウムチャペル(3歳1勝クラス)、アンパドゥ(3歳未勝利)の真ん中からスタート。リズム良く走り、そのまま真ん中に入った直線では、馬なりのまま6ハロン86秒6―11秒8と余力を残して併入フィニッシュした。

 皐月賞の当週は2頭併せだったが、これまで同厩舎の調教は、当週は3頭併せの真ん中にポジションを置くのが基本パターン。皐月賞後、木村調教師は「調教の仕方が間違っていました」と敗戦を背負い込んだが、今回、この調教パターンができたことが、そのまま逆転への糸口になるとみている。トレーナーは「元気よく出て行って道中のフットワークの質も彼女らしさが出ていた。順調にきているなと思っています」と納得する。

 「6着」。字面だけ見れば皐月賞は完敗にもみえる着順だが、タイム差はわずか0秒5。レースも、スタートで寄られ後方からの競馬を強いられながらも、比較的前めのポジションにいた馬たちに有利な馬場のなか、大外からメンバー最速タイの脚で追い込んだ。負けて強しの内容で、まだ勝負付けは済んではいない。

 切れ味に加え、ハービンジャーの肌にスワーヴリチャードと血統背景から距離も問題はない。「いつもゆったりして折り合いの心配のない馬」と師。陣営は凱旋門賞にも登録しており、内容次第ではその先にさらなる夢が広がってくる。

 同厩舎とルメールのコンビは先週、チェルヴィニアで桜花賞13着から巻き返してオークスを勝ち取ったように勢いは断然。同一年のオークス、ダービー制覇なら17年の藤沢和元調教師とルメール以来の快挙となる。再度、牡馬との対戦を選んだ才女が、歴史に名を刻む機運は高まってきた。(松末 守司)

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