◆第24回アイビスSD・G3(7月28日、新潟・芝1000メートル)
今週、来週の2回新潟(27、28日、8月3、4日)は暑熱対策のため、初の“2部制”開催となる。競走時間帯を拡大し、気温が上昇する5R以降に約3時間半の休止時間が設けられる。メインは15時45分発走の7R。今週の日曜メイン、サマースプリントシリーズ第3戦のアイビスSD・G3には、芝重賞ウィナーが直線競馬に初参戦。なかでも函館スプリントS2着から転戦のウイングレイテストが夏の短距離王に虎視たんたんだ。
サマースプリント王者を狙うウイングレイテストが初めて直線競馬に参戦する。昨年まではマイル前後を使われ、重賞初制覇を飾った昨秋のスワンSを含め全4勝は1400~1800メートル。ただ、今年初戦だったサウジアラビアの1351ターフスプリント・G2(1351メートル)を4着でまとめると、前走の函館スプリントSは0秒2差の2着。距離を縮めても崩れず走れていることから、畠山調教師は「騎手とも話をしてチャレンジしてみようかと。小回りの1200メートルにもスッと対応できていたし、1000メートルになっても流れには乗っていけそう」と期待を込めて送り出す。
持ち前のスピードを生かせる開幕週の重賞であることも出走を決めた理由のひとつだ。主戦の松岡は「仮にキーンランドC(8月25日、札幌)に出走した場合、馬場が悪くなったり緩くなっていると良くないので、馬場が魅力的でこちらへ」と説明。前走も洋芝とはいえ函館の開幕週。天候が崩れず、パンパンの良馬場で行われればチャンスは広がる。
もうひとつのポイントとなる夏場の状態面に関してはまったく問題ない。1週前の美浦・Wコースでは5ハロン63秒2―11秒3の一番時計で自己ベストを更新。騎乗して感触を確かめた鞍上も「前走からかなり高いレベルで維持できていて、点数をつけるとしたら90点台後半の出来」と納得の表情だった。G2覇者で実績は最上位。未知の千直をこなして夏の短距離王の座を手中に収める。