◆第59回関屋記念・G3(8月11日、新潟・芝1600メートル)=8月6日、栗東トレセン
サマーマイルシリーズを制し、秋の大舞台へ。第3戦の第59回関屋記念・G3(11日、新潟)には、初戦の米子Sで2着のディオが参戦。3連勝の勢いをぶつけた3月のダービー卿CTではね返された重賞の壁を突破し、兄ソウルラッシュなどが控えるマイル戦線の新星となるか。
兄と同じG1の舞台へ。重賞初V、サマーマイルシリーズ制覇を果たせばディオの秋の視界は大きく広がる。「初戦(米子Sで)2着だったし、まずはサマーマイル」と相良助手は、夏のマイル王者戴冠(たいかん)を目標に掲げた。
キャリア20戦で掲示板を外したのはわずか1度の安定株。古馬重賞初挑戦だった2走前のダービー卿CTでは11着に大敗したが、「疲れが残っていた」と同助手が分析したように、当時は2走続けて中2週のタイトなローテーションが大きく影響。その後は一度じっくりと休ませ、仕上がり途上だった前走の米子Sを叩き、今回は改めての一戦だ。
「何とか間に合った感じだった前回より状態はいい。馬体も締まってきた」。言葉通り7月31日の1週前追い切りでは、栗東・CWコースで5ハロン68秒8―11秒8。ラストもグッと加速し、上昇気配を感じさせる動き。前走で高速決着にも対応。前、前で運べる先行力も持ち合わせており、時計の速い新潟の馬場も歓迎だ。
ここで重賞初Vを果たせば、重賞3勝をマークし、マイルCS2着、安田記念3着の半兄ソウルラッシュがG1初制覇を目指す、マイルCS(11月17日、京都)での兄弟対決も現実味を帯びてくる。「ここに全力で」と同助手。真夏の越後でディオがさらなる飛躍へのきっかけをつかむ。(戸田 和彦)