秋の気配(美浦)

スターウェーブ
スターウェーブ

 こんばんは、坂本です。今週は約1か月ぶりの美浦からお届けします。

 さて、最近は全国的に荒れたお天気に悩まされる日々が続いていますね。今は台風10号が日本列島に接近中ですが、それとは別に雨雲レーダーで言うところの「真っ赤」なゲリラ豪雨が頻発していて、いきなり冠水などの被害が起きるものですからたまったもんではありません。

 今朝は美浦トレセンに隣接した宿舎から出かけようとしたところ、前日の予報とは違ってパラパラと雨が降っておりました。雨がっぱを取りに部屋に戻って出直して、朝一番に坂路下で取材している間も降ったりやんだりでした。知り合いの厩務員さんと顔を合わせると、第一声が「降ってきましたね。真っ赤だったのが心配ですよね」とのこと。雨雲レーダーを見ると、美浦トレセンよりも西の方面に強力な雨雲があったようで、私も思わずゾッとしました。調教時間が進むにつれて雨雲は去って夏らしい陽気となりましたが、先日の日曜日の新潟12Rが落雷の可能性があるため中止となったばかりですし、穏やかなお天気を望むばかりです。

 それでは本題へいきましょう。まずは武井厩舎からです。先週の新潟2歳Sで重賞初制覇を狙ったスターウェーブ(牡、父キングマン)は、道中5番手から直線で伸び切れずに6着でした。さっそく武井調教師に話をうかがうと、「距離は長かったかもしれませんが、結果論ですけど内(を通ったの)が良くなかったかもしれないので、もう1回、1600を使うかも」と振り返ってくださいました。確かに直線で内を通った馬は沈んで、外から来た馬が上位を占めていました。現時点で次走は未定ということですが、次走の選択に注目が集まります。またコスモス賞で2着だったゴーゴータカシ(牡、父モーリス)は、芙蓉S(9月28日、中山)へ向かいます。

 新馬勢も続々とスタンバイしています。スパディール(セン、父サトノクラウン、母ダンツカナリー)は、今週の新潟・新馬戦(芝1400M)を予定しています。伯父に11年のダービー卿CTを制したブリッツェンがいる血統です。指揮官は「やるごとに良くなっていますが、使ってからの方が良さそう」と、イメージを語っています。

 シホリーン(牝、父モーリス、母パンデリング)は、開幕週の9月8日の中山・新馬戦(芝1600M)にルメール騎手で予定しています。叔母にアーモンドアイがいる血統馬ですね。Wコースと坂路で乗り込んできており、武井師は「いい馬です。スタートは遅いですが、それ以外は100点満点」とトーンは高いですね。

 また今年の羽田盃を勝ったアマンテビアンコの半妹のフォンデネージュ(牝、父ドレフォン、母ユキチャン)は、4回中山か3回中京の開幕週の新馬戦(ダート1800メートル)を視野に入れて調整を進めています。「いかにもダート馬です。ポテンシャルはありそう」と、適性ははっきりしていそうですね。

 同じく新馬のスペードギニー(牡、父リオンディーズ、母ローズノーブル)は、先週に美浦トレセンへ帰厩。4回中山開催の開催後半あたりでのデビューをイメージして進めています。半兄ジュビリーヘッドは、芝の短距離路線でオープンまで出世しています。「まだ体が幼くて新馬からという感じではないが、能力的にはいきなりやれると思う。いいものを持っていますからね」と、素材の良さを評価しています。

 次は高木厩舎へいきます。デビュー2連勝でクローバー賞を制したニタモノドウシ(牡、父ディーマジェスティ、母ジェラスガール)は、すでに放牧に出ています。北海道出張中に現場で取材していて、強い勝ちっぷりが印象的でしたね。現時点で次走は未定とのことですが、高木調教師にうかがうと、「体が子供で、ようやく成長しだしたところ。前走はゲート練習をして、さらっとやっただけでしたが、動くなと思っていたら、勝ててよかったですよ」と、指揮官も驚きのパフォーマンスだったそうです。この馬もどんな路線選択をするのか楽しみですね。

 ウシュバテソーロの半妹のツインピークス(牝、父ミスターメロディ、母ミルフィアタッチ)は、9月1日の新潟・未勝利戦(芝1400M)で初勝利を目指します。前走はマイルで2着に好走しましたが、今回は再び距離を短縮します。高木師は「けっこうかむので、短くします。(前走は)折り合いに専念して、いい脚を使ってくれました。この間も(しまいに)来たけど、最後に脚が上がってしまったので、短い方がいい」と語り、今度こそ初勝利の構えです。

 また血統的に注目の新馬はランフォザプライド(牡、父ナダル、母エミーズプライド)でしょうか。22年のUAEダービーや昨年のコリアCなど重賞3勝を挙げているクラウンプライドの半弟で、叔母に23年の福島記念を制したホウオウエミーズがいる血統です。8月21日にゲート試験に合格して、このままデビューを目指すかは調教の動きを見て判断していくそうです。指揮官は「(適性は)ダートかなと思いますね。まだ緩いですけど、明日やってみて決めようかなと思いますね」とのことでした。

 それでは今日のところはこのへんで。

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